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Nariaki Zatto for aoba_joe

小袋成彬の新作。とりあえずヤバいです。2曲目途中の時点でLPを予約してしまいました。
過去3作を聴き返した上で臨んだんですが、これまた過去作とは全く違う、超リッチな生演奏によるソウルミュージック。しかし通底しているのが、日本語で歌うことへの徹底的な拘りで、ネイティブにこの音楽を味わえるのは本当に嬉しいです。

聴き込んでからまた投稿したいですが、まずはこの表題曲から。

Tommy february6 EVERYDAY AT THE BUS STOP - Captain Funk "Daydream" Edition for aoba_joe

Tommy february6のデビュー曲の別ver.です。キラキラシンセによる一点の曇りなき原曲に対し、何となくアンニュイな感じを孕んでいて、交互に聴くことで無限リピートが可能になります。
本人の声にはこちらのアレンジの方が自然な気がしますね。"Daydream Edition"なる名前が付けられていますが、原曲と本ver.のどちらが夢なのだろうか。

ちなみにこのシングルCDが日本で初めてDVD付という形態で売り出された作品(01年作)らしい。可愛くも馬鹿らしいMVが素晴らしいです。

Nariaki,Stefan Ringer Nagasame for aoba_joe

小袋成彬の先日出たシングル3曲の中では、この曲が醸す哀愁が1番好きかもしれません。最初にベースが入ってくる瞬間がめっちゃ鳥肌立ちました。
ジャケットがマイブラみたいですね。

Nariaki In The End for aoba_joe

小袋成彬の来たる新作に向け復習中。こちらは19年の2nd。12曲32分というコンパクトさで、素晴らしい曲もあっという間に終わってしまうけど、その寂しさよりも通しで聴く充実感が上回ります。

サウンドも歌も楽曲もカッコいいので何から触れればいいか困るのですが、日本語で歌っていること、自分の言葉を持っていること、その言葉がダサくなくお洒落過ぎて上滑りすることもないことが重要だと感じます。この曲のようにそれら全てが噛み合った時は感動します。
何というか、夜明け前の駅前での独り言のような雰囲気を纏っている作品で、身近だけど神秘的ですらあります。
LPをスルーしたのを心底後悔しています。

Nariaki,Aru-2 Borderline for aoba_joe

明後日にはニューアルバムが出る小袋成彬ですが、アルバム曲とは別に新曲3曲を突如リリース。とりあえずめっちゃかっこいいです。アルバムはどうなっちゃうんでしょうか?

Sufjan Stevens Seven Swans for aoba_joe

今日は白鳥を見に行きました。白鳥に限らず水辺に佇む鳥たちは可愛いですね。見ている他の人たちや餌やりにはしゃぐ子どもたちも含めて、その場の全てが平和でした。白鳥飛来地なんてなんぼあってもいいですからね。

それで本作を聴いていないと思い出しました。Sufjan Stevensの04年作で、かなりアコースティックな作風です。ダイナミックな展開をする曲もありますが、後の作品に比べるとかなりシンプルで、それ故にSufjanの繊細な歌声にじっくり向き合えるのがいいですね。
ジャケットの白鳥が可愛くないのが残念です。

Sunny Day Service SOMEBODY'S WATCHING YOU (FUTURE KISS Live) for aoba_joe

サニーデイの幼稚園ライブ(00年作)。大袈裟に言えば神ライブです。
MCや観客(園児)のリアクションも含め、ふにゃふにゃで騒がしくピースフルで美しい一幕を完璧にパッケージしています。

園児向けの選曲も良く、特に"アメリカのスライ・ストーンお兄さんが昔に作った歌をやります"という名MCから始まるこの曲は、平易な日本語への翻案が素晴らしいです。

リズムマシーンとキーボードとカオスな観客のせいでサイケというかトランシーな雰囲気が出ているのがヤバいのですが、ラストの"NOW"では靄が晴れるかのようにイントロが響いて、美しく朗らかに締めているのが感動的ですらあります。
これのLP出たら欲しいです。

Dirty Projectors,David Longstreth,stargaze Uninhabitable Earth, Paragraph One for aoba_joe

Dirty Projectorsの新作がついに出るようです。それで先行曲がこれだけ最高なんだから期待が高まらない訳がありません。

Andre De Ridderというクラシック指揮者とのコラボ作とのことですが、彼ららしさ満載で安心。オーケストラの荘厳な音と、つんのめったリズムが不思議な高揚感を生み出しますが、ボーカルとコーラスは絶妙にクール。そのバランスがどこにも着地しない感覚をもたらしてくれて、何か凄いって感じです。

The Folk Crusaders 紀元弐阡年 for aoba_joe

フォークルの68年作。年始早々忙殺されて凝り固まった心身を解すにはうってつけです。

正直音は古いんですが、聴いてて楽しいです。音も詞もユーモアに満ちていて、いい意味でふざけています。それでもコミックバンドにならないのは、何となく漂う品の良さと加藤和彦のメロディセンスに因るところかと思います。

この表題曲は"紀元二千六百年"という戦前の国民歌をもじっているのだろうと今知りました。"人間やって20年 世の中なんて甘いもの"から始まる狂騒的な歌詞とあっけらかんとしたメロディが、戦前世代やその価値観を笑い飛ばしていることが益々痛快に聴こえます。そうした態度に瑞々しい若者らしさを感じます。

Brian Eno Thursday Afternoon - 2005 Digital Remaster for aoba_joe

Brian Enoの85年作。仕事初め前夜だろうとどんな状況でもフラットな精神状態をもたらしてくれる60分1トラック。
タイトルのとおりな穏やかな音ですが、滴り落ちる雫のように鳴らされるピアノが注意を引き過ぎない塩梅で美しいです。
午後の日差しがカーテン越しに部屋を優しく明るくする、時折そよ風も吹き込んでくる、そんなイメージを頭に浮かべていると( ˘ω˘)スヤァとなります。

※逆に本当に寝れない場合、これを聴き終えると1時間経過したことが実感でき、ますます寝れなくなります。これは辛いです。

Fleet Foxes The Kiss - Live On Boston Harbor for aoba_joe

Fleet Foxesの22年のライブ音源。LP3枚組を年始に購入し、毎朝少しずつ聴いていました。朝日を部屋に迎えて聴くのに最高の作品です。

とにかくフロントマンのRobin Pecknoldの歌がとてもうまいです。バックは分厚い音で、時にウォールオブサウンド感がありますが、優しく伸びやかな声がその音に負けないのが凄いです。躍動感に満ちた美しい楽曲群を楽しめるので大満足でした。

どの曲も素晴らしいのですが、Judee Sillの名曲のカバーを挙げておきます。あまりに繊細で神聖な原作を優しく包み込むような演奏で素敵です。

Koji Tamaki JUNK LAND for aoba_joe

紅白でも大活躍だった玉置浩二の97年作。本当に良い作品でめっちゃ聴きました。

音楽や愛に殉ずるような純粋さや、茶目っ気、猥雑さといった玉置浩二らしさが余すことなく炸裂しています。ナンセンスな曲もありますが、勢い重視なところが何か上手く行っちゃっています。
弾き語りが先にあり、そこに他の音を重ねたらしく、多少のラフさが心地良いです。本人の歌声も近年よりストレートで、どこまでも青空に伸びていく声に惚れ惚れとします。

紅白の"悲しみにさよなら"もそうですが、本当に親しみやすい口ずさんでしまうメロディが本作にも溢れています。

GAS GAS 5 - 1996 for aoba_joe

ドイツのアンビエント作家。96年の1stが再発されてました。この人については、4作目"Pop"という作品がとんでもなく素晴らしいのですが、この時点でも相当ヤバいですね。

不明瞭な音の敷き詰め具合が絶妙なのか、思考力を奪われて白昼夢の向こう側に至るチルっぷり。ビートがある曲では安らぎと緊張感が両立しており、この曲をお風呂で聴いていたら、テンション爆上げだったはずなのに気絶していました。危険です。

Haruko Oishi サテンの月 for aoba_joe

大石晴子が新曲を出していました。一昨年のデビュー作が衝撃的でしたが、ゆっくりと自分の表現を深めているようです。

静かに燃え情景が立ち昇る歌声と、そこに寄り添いイメージを豊かに膨らませる演奏に相変わらず感動します。そして、歌無しで成立し得る詞もかなりとんでもなく素晴らしいです。
手持ち無沙汰な夜に外で月を見る、という何の変哲もなさそうなテーマですが、月が街にもたらす静けさと、月を見る自身の感情の機微が美しく綴られていて息を呑みます。ワンフレーズを切り抜くのも畏れ多いです。

もう一曲の"沢山"という曲も同じくらい素晴らしいです。気長に新作待ちます。本当に凄い人だと思います。

ASKA 花は咲いたか for aoba_joe

ASKAのソロ作も昨年末に解禁されました。C&A本体も聴き切れていないのに嬉しい悲鳴です。これは98年作の5枚目。問題作とも言われますが、身構える必要なく最高です。

オルタナなギターロックとクラブサウンドの融合を図っています。ギターにせよ打ち込みにせよバックの音がキャッチーで意外と風通しが良く、ASKAの歌声が伸びやかでメロディも冴えまくっていて、つまりダークですが小難しくなく気持ち良い作品に仕上がっています。

この曲は、"花は咲いたか 夢は見えたか 大したことはない 朝がくりゃ おはようだ"というサビのフレーズが圧倒的な歌声と相まって脳がビリビリと痺れました。

Sadistic Mika Band 何かが海をやってくる - Instrumental / Live In London, 1975 / 2023リマスター for aoba_joe

タワレコの初売りで"No Music, No Life"の非売品ポスターの配布をやっていたので、加藤和彦のポスターを頂戴しました。このジャケの写真を使ったイカしたやつです。

75年のロンドンライブ音源。全員気合入りまくりで、特にこの曲は終始フルスロットルです。カチッとしているスタジオ盤に比べて、前に前にドライブしていく性急さが益々カッコいい。YMO以前の高橋幸宏のドカドカしたドラムも最高です。

そんな演奏面に目が向かいがちですが、私は加藤和彦の繊細なボーカルが好きです。ハードなロックとはミスマッチな声なのに、それでも自ら歌う選択をするあたりに不思議さを感じます。

Sade Mermaid for aoba_joe

明けましておめでとうございます。早速半日出勤だったので、ついでにタワレコ初めして本作のLPを購入しました。Sadeの4作目(92年作)です。

音の美意識極まれりな1枚で、Sade Aduの歌はもちろん、スカスカなのに1音1音がめっちゃ匂い立つというかラグジュアリーに聴こえます。これが官能というものなのか…!
ジャジーとかセクシーとかを超越してコズミックな所もあるのが個人的には好みです。ラストのこの曲はまさかのインストですが、人魚の泳ぐ海のイメージに包まれて昇天できます。

本年もよろしくお願いします。

Gen Hoshino ばらばら for aoba_joe

ばらばらの世界が重なり合った所にたった1つのものがある、という歌詞は、人と共に生きる希望だけでなく、今の紅白の在り方にも重なるように聴こえました。色んな人がそれぞれに好む、よく知っている曲も初めての曲も一緒くたに楽しめる祝祭ですね。それでも悲しさというかニヒルな眼差しが滲んでいましたが…

事の顛末には已む無さと悲しさが入り混じりますが、この曲を歌ってくれたことがとても嬉しく、素晴らしい弾き語りだったと思います。沈黙の時間も含めてとても刺さりました。
来年のアルバムにめっちゃ期待してます。

Hiroshi Yoshimura SLEEP for aoba_joe

子どもを起こさないように極小音で紅白を観る大晦日です。
今年我が家で一番聴いたのは、子どもの寝かしつけ時にかけていた吉村弘、Brian Eno、Isik Kuralといった面々でした。

特に吉村弘"Green"は何度聴いても新鮮な爽やかさに救われました。
特にコンセプトも無く、各曲のタイトルも語感でつけただけという作品で、つまりひたすらに心地良い音を生み出すことがコンセプトとも言える究極のリラックス音源です。

皆様、良いお年をお迎えください。

KIRINJI 家路 - Album Ver. for aoba_joe

個人的に年の瀬を感じる名曲。7作目(08年作)の最高に渋い幕開けを飾っています。

坦々とした演奏がまず素晴らしく、帰宅するはずなのに何とも焦燥を帯びる絶妙なテンポが、繰り返される生活の閉塞感にもリンクしているかのようです。その救いの無さをほんの少し和らげる"独り言つぶやいたなら 詠み人知らずの歌になる"という一節と、清らかな地下水のようなピアノの印象的なフレーズが沁みます。

結局なんで年の瀬を感じるかというと、このテンポが忙しなく時が過ぎていく師走を彷彿とさせるからかもしれません。

Original Love スキャンダル for aoba_joe

aikoが田島貴男にサインを貰ったというXの投稿を見ました。このCDの目元にデカデカと書かれたサインがかっこよかったです。サイン映えする名盤ですね。

aikoも30年超聴いているはずの本作、ドラムの音がとてもタイトに鳴っているのが素晴らしいです。特にスネアが気持ち良いので、その点でこの曲が最高。
Original Loveの作品はドラムの音やグルーヴ感が毎作品違うとふと思いました。田島貴男がその冒険を一番楽しんでそうです。

Chino Yoshio Slide on My Mind (Sine Wave Version) for aoba_joe

Chino Yoshioという京都のアンビエント作家の23年作。Spotifyのリスナー数(29万人)で見ると、このジャンルの日本人の中では最近最も聴かれているらしいです。
このアルバムは殆どの曲が"Sine Wave Version"となっており、起伏を抑えた温かい音色で安心します。どの曲も優しいメロディなのも素敵です。年末の慌ただしさからちょっと離れるにはちょうど良いです。

CHAGE and ASKA 熱帯魚 for aoba_joe

CHAGE and ASKAの19枚目(99年作)。昨日のXTCと同年作ですが、こちらは時代の空気を吸ったオルタナサウンド。バックの演奏と音そのものがカッコいいです。
全体的に暗い曲が多いので、全盛期のキラキラした音とのギャップに驚きますが、ジャケのような孤高さを感じさせます。

初のCHAGE曲の投稿です。トリップホップ的な亀田誠治のアレンジが本人の声ともハマっていて、単なる実験作を超えた名曲に仕上がっています。この次の"higher ground"ではASKAの吐き捨てるボーカルが圧巻で、この2曲が個人的にはハイライトです。

XTC Easter Theatre for aoba_joe

XTCの99年作がSpotify解禁という予想外のクリスマスプレゼント。Xでも結構盛り上がってます。

久々に聴くと、バンド的な音を徹底的に避けたオーケストラル・ポップっぷりと、意外と覚えていたメロディのキャッチーさが印象的でした。往年の傑作の尖り具合と比較すると、毒気の抜けたまったりとしたテンションに乗り切れない所もありますが、音の完成度は尋常じゃないです。

音響的アプローチがあったら同時代的だったかもしれませんが、時代錯誤な絢爛とした美しさが四半世紀経っても新鮮な秘訣のようにも感じます。

XTAL,achico,Yuichi Ushioda Rocking Chair for aoba_joe

XTALの新作。終始白昼夢の中にいるかのように現実味の欠けた音像の中を漂う作品。安易なチルや反復による気持ち良さを敢えて避けているのがカッコよくてグイグイ惹き込まれます。

歌ものが2曲だけあり、この曲は"さかな"のカバーというから驚きです。本当は原曲をそのまま入れたかったのではと思うくらいに原作準拠。音的には作中で明らかに異質なのにしっくり馴染んでいます。

ラストの次曲での畳野さんのコーラスの使い方といい、女性ボーカルの起用のセンスの良さが然りげ無く凄い作品です。

Sufjan Stevens The Winter Solstice for aoba_joe

Sufjan Stevensのクリスマス作品集(06年作)。先日投稿した次作と合わせて、100曲約5時間のクリスマス絵巻を堪能しました。我が家は今日クリスマスパーティーでしたので、間に合って良かった。
今作の方が素直なクリスマス作品で、フォーキーで慎ましやかな美しい曲が並んでいます。次作はもう少し振り幅が大きいのでお好みでどうぞ。ラストのこの曲のファンタジックな音が、幸福感を満たす締めになっていて良いです。

CHAGE and ASKA no no darlin' for aoba_joe

CHAGE and ASKAの15枚目(92年作)。
ジャケの美しさ同様に、音の洗練が際立った作品で、最高傑作と名高いのも納得です。ほぼ全編でPrefab SproutのNeil Contiがドラムを叩いているのが個人的には嬉しく、この作品にもピッタリな音です。

超メジャーな代表曲は無いものの、名曲ばかりで特にこの曲が素晴らしいです。この流れている部分のどこまでも青空に広がっていくメロディと歌声が感動的です。
"言葉よりも大切なお花をいつもふたりで育てていこうよ"という歌詞だけ見ると最早童謡ですが、全く違和感ないのが凄いです。

クリスマス曲もあるので、今が聴くのに丁度よい時期ですね。

Ichiko Aoba,Shunji Iwai アラベスク for aoba_joe

Salyuトリビュートになんとリリィ・シュシュのカバーもあるとは。しかも青葉市子ということで、完全に本家を乗っ取るクオリティ。弾き語りでオリジナルの雰囲気を完全に現出させていて背筋が凍ります。逆に青葉市子か声を張ればSalyuみたいになれるのでしょうか…?

青葉市子の来年出るアルバムもめちゃ楽しみですね。

Paradise Cinema python for aoba_joe

soilentBlueさんの投稿がぶっ刺さった1枚。ロンドンのサックス奏者がセネガルのドラマー等と結成したバンドだそうです。
Terry Rileyの"A Rainbow in Curved Air"の人力版みたいな趣もある、乱暴に括ればアンビエントジャズですが、トライバルなリズムと協調して吹きまくるサックスの開放感が最高に気持ち良いですね。陰気なところが一切ないのも単純に爽快です。

Kinniku Shōjo Tai ハッピーアイスクリーム for aoba_joe

筋肉少女帯の本作も30周年ですね。妄想を巡る救いのない作品で、勝手に同年のオザケン"Life"の対極に置いてます。しかし、大槻ケンヂのカルト感と鉄壁のメタルサウンドが噛み合うと、ポップに聴こえるのが凄いです。

サブカルとオカルトに塗れた負のエネルギーをあっけらかんと放射するボーカルが代え難いです。この曲では死者の少女4人との掛け合いが曲として成立していますが、こういうアイデア(妄想)を大真面目に具現化する所が圧倒的にオリジナルと言えるのではないでしょうか。

冒頭では救いがないと書きましたが、地獄まで突っ走る徹底っぷりは絶望を緩和する効果があるかもしれません。
滅多に聴きませんが超名盤です。