
aoba_joe
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Moodymannの00年作。途方もなくかっこいいです。
他の作品でもっと洗練されたグルーヴィーなものもありますが、この作品での漆黒のザラついた生々しさは格別です。煽り立てる熱さがあります。
特にこの曲は、オルガンの即興演奏と共に上り詰めていく女性ボーカルが素晴らしく、とにかく永遠に続いて欲しい1曲です。
さよポニ行脚中。21年作の8枚目。
前作でのこじんまりとした感じから一転、再び充実作を出してくれて安心しました。ひとえに各ソングライターが強力な楽曲を持ち寄ったのが大きいです。特にマウマウによるこの"キマイラ"とクロネコの"楽園"はそれぞれの最高傑作と言ってもいいかも。
全体では、本作のメグ曲が個人的に微妙なのと、後半にもう一波欲しかったという点が若干惜しいです。
この曲はさよポニ史上最強のファンクチューンでありながら、あゆみんとしゅかのボーカルが完璧にマッチしており、舌っ足らずな歌とリズムの絶妙なズレすらグルーヴィー。キマイラというゴツい単語をキュートな恋愛に仕立てる歌詞も凄いです。
I Am Robot And Proudの新作。春になったらまた聴こうと思っていたのに、春が来ない…
世界が芽吹き出したかのような慎ましく幸福感に満ちたエレクトロニカです。
緻密に音を配置しているのを感じさせない自然さがとにかく素晴らしいです。メロディもリズムも音の種類も曲ごとに多彩だから耳を傾けるのが楽しいし、かと言って注意を集めることを強制しない風通しの良さがあります。
人肌に馴染むような温かな音色もぴったりです。
平日に休みでも取って日向ぼっこしながら聴きたい。
こういう間口が広く敷居も低い素晴らしい作品が、電子音楽の素敵な入り口になるんじゃないかと思います。
さよポニ行脚番外編。
謎の存在、おはようツインテールの作品(21年作)。ボーカル3人はさよポニとは別人です。
ふっくん詞曲+マウマウのアレンジが冴え渡るシティポップ的な楽曲が多く、爽やかに聴き通せます。この曲はだいぶ突き抜けていて後述のボーカルとの相性良いです。
ボーカルは本家より下手だし個性に欠ける点が微妙だと思ってましたが、それはむしろ個性の消失を目指しているのではと思いました。
ユニゾンで歌うパートが多く、3人の歌声が見事に溶け合って匿名性を獲得しています。その分、かなりマシマシなコーラスが引き立つのが不思議で面白いです。
□□□の"ファンファーレ"が好きな人はハマると思います。
さよポニ行脚番外編。
ボーカルみぃなのソロ作品(20年作)。全編みぃなが作詞作曲な時点でさよポニとは一風変わっていますが、楽曲自体も自由度の高いものが多く新鮮です。
フォーキーなバンドサウンドは意外と振り幅が大きく、みぃなの歌声もかつてなく力強く感じます。意味よりもイメージや語感を優先した詞も歌や演奏と自然に溶け合っているのがいいですね。
この曲のタイトルはRobert Wyattから取ったのでしょうか。大らかな波のようなゆったりとした演奏の上を舞うコーラスの美しさ。グロッケンが入るアレンジもめっちゃ好きです。
さよポニ本体を敬遠する人でもこれが刺さる人もいるはず。
加藤和彦の81年作。
第一次大戦後の"狂乱の20年代"のパリをテーマとした作品。タイトルの"ベル・エキセントリック"とは、往年の社会規範を逸脱した当時の風変わりな美女を指します。
彼と妻の安井かずみによる美学の結実があります。懐古ではなく、20年代当時をリアルタイムとして音と詩で描くという凄まじさ。
参加しているYMOらの当時の関連作と比較すると、音の鳴りへの拘りが半端なく、この曲のギターソロあたりは特に凄いです。
歌詞カードに掲載された海野弘のエッセイを読みながら聴くと解像度爆上がりです。
現代の一般ピープルからすると、銀河系の彼方くらい縁遠く、敷居も高いですが、唯一無二の名盤です。
過激な三寒四温が自律神経を破壊しつつ小難しい音楽の聴取を可能にしている気がします。そんな訳でGuiroを聴いたら実に良かったです。
いい声の歌ものという点を除けば、メロディ、リズム、コーラスおまけに詞も常人の予想を斜め上に裏切ってくるので、何度聴いても飽きない嬉しさと理解に至れない歯痒さが付きまといます。
これはceroでもベースを担当している厚海義朗さんによる曲で、歌とリズムの並走っぷりが不思議と波に揺られるような心地よさをもたらす作品ですが、妙に醒めています。
唯一のフルアルバム"Album"(07年作)は超傑作ですが、SpotifyにないのでBandcampか現物で聴きましょう。
Los Piranasというコロンビアのグループの新作。全く予備知識なく聴きましたが、インディーロックを愛する方々にも刺さる作品ではないでしょうか。
全編インスト。ギター、ベース、ドラムによるスカスカで、所によりズレてるのがポリリズムなのか分からない、ガレージサイケともいえるアンサンブルがユーモラスで楽しい。
ギターのフレーズにカリブ感があるなあと適当に思ってたら、コロンビアは南米最北の国で、辛うじてカリブ海に面していました。
70年代初頭のカルト作品感あるジャケットも良いです。
さよポニ行脚中。20年作の7枚目。
前2作の充実度と比較して、肩の力が抜けた作風というのもあり、正直なところ最も地味な作品です。
自己模倣的な感じもあって、スピンオフ的にゆるく聴くのがいいかと思います。
ということで、この曲なんかをベースにするとアルバムとの波長が合ってくるかもしれない。まったりしてるけどちょっと切ない感じが良いです。
Oren Ambarchiの16年作。
3部構成に分かれており、パート1がミニマルテクノ、パート2のフォーキーなインタールードを挟み、パート3ではミニマルテクノが徐々に人力化し、上モノのみ壮絶なフリー演奏状態に、そして"Stop"という女性の声により突如終了。この展開を全く自然にやるのが恐ろしいです。
パート1の方向性だけでも十分なのに、そうせずにカオスに突入する男気(=ミュージシャンシップ)に惚れます。
これのライブ盤が輪をかけてかっこいいのでぶっ飛べます。
"Hubris"というとRichard BeirachによるECM名盤と同名ですが、傲慢といった意味だそうです。
Oren Ambarchiというオーストラリアの実験音楽家によるドラマーとのコラボ作品(24年作)。
47分のライブパフォーマンス1発勝負。お互い出方を窺いながら徐々にテンションが張り詰めて、形容不可な爆発に至ります。反復的でありランダムでもあるドラムのタム回しに眩惑されているうちに、Orenのギターやエレクトロニクスに呑まれます。
全く聴きやすくないんですが、本当にジャンルレスなため、幅広いリスナーに刺さる可能性があります。
休日出勤しながらこの人の諸作を聴き漁ってましたが、ヤベー作品しかなく大歓喜です。どの作品もジャケットがセンス◎なのも素晴らしいです。
さよポニ行脚中。
個人的最高傑作の6枚目は既に投稿済みなので、ボーナスディスクである324Pのリミックス集について。本編が強烈なのに、こちらもボーナスを遥かに超えた作品(なのに3,000円という良心価格でした)。
元のメロディや歌声の良さや軽さ、儚さを残しつつグルーヴィーな楽曲へ変身させる手腕が素敵です。フォーキーなふっくん曲との相性が抜群で、初期曲から最新作の曲まで幅広く聴けます。
この曲ではギターのカッティングが坦々としているからこそ、歌声が映えていて良いです。
324P楽曲にも通底することですが、彼の作品が担う気怠さが、さよポニの重要なファクターの1つだなあと改めて思いました。
"Zatto"のLPが届きました。ほぼ生演奏のみなので、今の他の音楽と比べて音が少なく、1音1音を噛み締める贅沢な体験ができます。
ロンドンのミュージシャンと録音してこんな仕上がりにできるのかと驚いたのがこの曲。
レゲエ・ダブ的な演奏で、"曇天の白波を背に 男成彬独り歌う"という演歌的な情景が立ち上ります。サックスの音が幽玄な墨絵のようで素晴らしいです。
"誰もこの俺の歴史を知らない"という一節が印象的で、表題曲のコーラス"Fighting For My Life"にも通じる自身で人生を切り拓く強さを感じます。
それが市長選立候補に繋がるとは思わなかったんですが、すごい挑戦だと思います。
一十三十一の新作。相当久々ですが、7曲27分というコンパクトな仕上がり。ノーコンセプトで多彩なコラボ相手と風通しの良い作品を作り上げています。
個人的な注目はもちろんceroの高城さん作曲(アレンジは高城&荒内)によるこのバラード曲。本作唯一のバラードで、"e o"の非現実感を失恋の喪失感に置き換えたような音が、本人の婉曲的な歌声にマッチしています。本人の詞も何だか高城さんっぽいような。
他の曲だとWild Nothingとコラボした曲がアーバンギターポップってな具合で新鮮でした。
Alfred Beach Sandalこと北里彰久の5作目(23年作)。本人のブログでセルフライナーノーツを読み再訪したところ、味わいが深まってとても嬉しい。
先日投稿した15年作と聴き比べると、同じ歌声の別人がいることに驚きます。以前は人の皮を被った宇宙人感があり、その謎さが魅力でもありましたが、本作では普通の人間が歌っている静かな臨場感があります。ブルース感とも言えるのでしょうか。音の洗練に唸る以上に、滲むブルースが沁みます。
タイトル"砂の時間 水の街"とは東京とそこで流れる時間を指すとのことですが、そこに生きる自分自身にフォーカスした結果、幻想的ですらある美しさに至っています。
アイルランドのSSWであるMaria Somervilleの初作(19年作)。
歌ものドローンというジャンルがあるか知りませんが、そんな感じです。じわじわと取り囲むような音像と、徹底的に輪郭をぼやかしてもなおメロディが幽かに耳を捉える歌声の絡みは、とても初作とは思えない完成度で、腹が据わっています。
この表題曲が一番攻めていて、異形の教会音楽のように聴こえて、少し寒気のする美しさ。かたやドリームポップともいえる楽曲があるのも良いです。
来月には新作が出るらしく、このタイミングで知れて心底嬉しいです。
Alfred Beach Sandalこと北里彰久の15年作。これも10周年ですね。
トリオによる演奏がとにかくかっこいいです。以前のラフで爽やかな感じを抑えて、黒光りするグルーヴが決まりまくっている。特にドラムの光永渉のプレイは、同年のcero"Obscure Ride"より本作の方が野性味を感じられて好きです。
非常にストイックな音にメロウな歌声が乗っかることで生まれる、ミステリアスさというか何者か分からない感じが、この作品を孤高あるいはカルトたらしめていると思います。
ジャケの意味不明さがそのまま音にも当てはまっています。
フィラデルフィアの作家Ullaの22年作。この可愛いジャケを頻繁に目撃しながらもスルーしてました。今更ながら聴けてよかったです。
アンビエントに括られますが、かなり動的です。ノイズが頻繁に現れてはカットされ、生楽器のサンプルや女声の絡みはエモーショナルとも言えます。
最近は少し耳障りなくらいのアンビエントを聴くのが楽しいです。本作は何だかノイズが爽やかです。
さよポニ行脚中。18年作の5枚目。
毎度変わるイラスト担当"神さま"、ジャケの英字表記など今に繋がるスタイルが確立し、中身の充実度もさよポニ史上屈指かと思います。
初期に近いフォーキーな曲からキラキラした曲まで、一定のノスタルジーを含有している感じがあり、小曲での繋ぎも奏功して、アルバムとしてのストーリー性があるのが良いです。ラストの〆がとりわけ素晴らしいです。
中盤のこの曲は、前作の324P曲のメグによるリアレンジ版で、ここで歌われる夏が本当にあったのか分からないくらい幻想的に仕上がった作品。
"君は僕の宇宙"というアルバムタイトルのとおり、この曲にも宇宙的郷愁が息づいています。
Lauren Desbergという米国ジャズシンガーの15年作。Gretchen Palatoの弟子らしいです。
当時ミュージック・マガジンで、"フリーダウンロードできる音源特集"という音楽誌としては先鋭的な特集があって、その中でもとりわけ良い作品でした。
バックの洗練された演奏と共にスウィングする本人のジャズシンガーとしての力量が確かなだけでなく、コーラスの重ね方にはポップに仕上げるセンスもあって良いです。
ラストのこの曲は、バックがどれだけ饒舌になろうと、その波に乗りつつも熱くなりすぎず、しかしスペイシーなまでにスケールが広がっていく展開に痺れました。
塊魂のサントラに名古屋の至宝ことGuiroが参加しているとは知りませんでした。"リフレッシュ"と連呼するサビの感じとかは本人達の曲みたいで全く違和感ないです。
塊魂自体はやったことないですが、サントラの参加アーティストが豪華すぎて流石に気になります。
FKJのライブ音源集。スタジオ盤だとチルしていく気持ち良さがありますが、ライブだとこんなにアグレッシブな感じなんですね。
殆どの曲が演奏地の名を冠した即興演奏なのにこのクオリティなのが凄いのと、各曲の繋ぎも自然すぎて1枚の独立した作品として楽しめます。既存のメランコリックなピアノ曲も一層映える構成です。
特にピアノとギターの艷やかな音が好きです。
吉村弘"Flora"がついにリリース。87年録音の音源です。敷き詰められたシンセが印象的で、文化施設のパビリオンのBGMっぽい。
"Green"と同じくらいポップで聴きやすく、あちらが音の安らぎそのものに焦点を当てているとすると、こちらは曲名を想起させる音になっている感じがします。
花の名前が曲名になっているものが多く、こちらの表題曲もスローモーションで花弁が開いて控えめに香るイメージが浮かびます。
さよポニ行脚中。17年作の4枚目です。
イラスト担当の"神さま"が不在となり、まさかの実写ジャケに。そんなショックもあってか、私も本作(と最新作)だけCDを持っていません。
前作の派手さは無く、新機軸があるわけでもないですが、いい曲揃ってます。次作以降、より作風が広がっていく端緒があります。
1曲選ぶとしたらマウマウ作曲のこの曲。職業作家感が一番あるマウマウですが、こういう90年代アニメのEDっぽい曲を作らせたらピカイチです。
サビの余白を残すメロディが絶妙なのと、放課後感はあるけどナンセンスな歌詞とゆるい歌の相性が好きです。歌はゆるいけどコーラスがちゃんとしてるのが肝かもしれない。
レコード屋で"Misslim"を見つけたので思わず買っちゃいました。
聴きまくっていた頃は圧縮音源だったせいか、ちゃんと聴くとめっちゃ音良いなあと思いました。空気に溶ける音の膨らみが、特にこの曲と次の"海を見ていた午後"で素晴らしいです。デカい音で聴きましょう。
あまりに名盤すぎると書くのも恐れ多いですが、この一世一代の名曲は古びないアレンジなのも奇跡的です。ノスタルジックなようで今聴くと今響く不思議な曲。間奏での一瞬の夢のようなギターソロの煌めきに毎度ため息が出ます。
Up, Bustle & Outという英国ブリストルのグループの01年作。中古レコード屋のレゲエコーナーで渋めなジャケに惹かれて買ってみたら結構良かったです。実物はもっと暗い色で、往年の逸品感が出ていました。
ブリストルということでトリップホップ的なサウンドがかっこいいです。特にウッドベースが効いてる曲のスモーキーさが良いです。
加えて本作はキューバ録音とのことで、現地ミュージシャンによる演奏も多数入っており、前述の重めな音とは真逆の軽やかでリズミカルな曲が並置されいるのが面白いです。
なんでレゲエコーナーにあったかは謎ですが確かにダブっぽさはあるので、今の私のモードにもぴったりでした。
ダブ名盤探索中。Moritz von OswaldらによるRhythm & Soundというグループの01年作。ダブテクノといわれるジャンルの中でもかなりダブ寄りでしょうか。自分の心音が遅くなるくらいにスローなトラックで、残響の変化をたっぷり味わえます。メロウさの一切ないひたすらにストイックな音に沈んでいきましょう。
(((さらうんど)))の3枚目が出て先日でちょうど10年と本人達が呟いていました。
シティポップ要素の強かった煌びやかな前作から、軸足をエレクトロ方面にぐっと寄せていて、歌とビートの拮抗がかなりスリリングな1枚。
無数の音のサンプルが飛び交う躁的な瞬間も多いのですが、"See you, Blue"というタイトルの如くブルーな雰囲気が漂っていて、鴨田潤の歌声ともマッチした世界観。
自身の資質とも合致し、音楽的にも深まった本作が最高傑作かと思います。
イルリメの新作でも採り上げていましたが、やっぱこの曲が良いです。定点観測でメンバーが遠ざかっていくPVも印象的で、この後の沈黙にも納得しました。
ついに出た、北園みなみ10年振りの音源です。初のアルバムと銘打ちつつも、9曲23分という短さなのであっという間に何度もリピートしていました。
相変わらずの捻くれっぷりで、文字通り1秒先が読めない楽曲ばかりで口ずさむことすら安易に許してくれません。が、それでも随所のメロディは心地良いし、精緻なアレンジに耳は楽しいという大変ポップな作品です。
本人のボーカルも程よく紳士で、聴き手を突き放すような少しぶっきらぼうな歌い方が、楽曲と相性がいいのかもしれません。
あと印象的だったのは、楽曲を締めるキックの存在感とべらぼうに動き回るベースのカッコよさです。
シックなジャケットもバッチリ合ってます。
"円盤ゆ〜とぴあ"Disc3"青春期の光の影"は、全曲がふっくんのアコースティック作品で、ボーカルはみぃなのみという、最もコアなさよポニに立ち返った1枚。個人的には3枚の中でこれを一番聴きます。
躁的なDisc1,2とのギャップがあるから、なおさらここでのメロディや歌声の良さがじんわり沁みます。初の英詞となる2曲も違和感ないです。
全33曲のラストを飾るこの短い曲、こういうスローで浮遊感のあるアコースティック曲がいいですね。恐らく(数ある)さよポニの世界を1度閉じる曲で、宇宙を弔うようなみぃなの歌声が素晴らしいです。