加藤和彦の81年作。
第一次大戦後の"狂乱の20年代"のパリをテーマとした作品。タイトルの"ベル・エキセントリック"とは、往年の社会規範を逸脱した当時の風変わりな美女を指します。
彼と妻の安井かずみによる美学の結実があります。懐古ではなく、20年代当時をリアルタイムとして音と詩で描くという凄まじさ。
参加しているYMOらの当時の関連作と比較すると、音の鳴りへの拘りが半端なく、この曲のギターソロあたりは特に凄いです。
歌詞カードに掲載された海野弘のエッセイを読みながら聴くと解像度爆上がりです。
現代の一般ピープルからすると、銀河系の彼方くらい縁遠く、敷居も高いですが、唯一無二の名盤です。
#Jポップを創ったアルバム19661995
Various Artists『東京ロッカーズ』(1979)
※サブスク未解禁のため投稿なし
加藤和彦『パパ・ヘミングウェイ』(1979)
加藤和彦のソロ2作目。71年にアシッドフォークをどっぷりやれちゃってる凄い作品。ジャケのカルト感も好きです。
新しい音楽への感度の高さとそれを自分のフィルターを通して実現するセンスにおいて、細野さんあたりと伍するレジェンドだと言うことは強調しておきたいです。
"家をつくるなら"という名曲もあり、こんなサイケな曲もあり、何よりギターの音がめちゃめちゃ良い。ミカバンドじゃなく、この方面を進化させていく世界線も見たかったです。
本人が一切詞を書かない特異さ故に、色々聴いても底が知れない感じがします。フォークル、ソロ、ミカバンドと変遷するセンスに対抗できる詞を書いている松山猛も凄い人なんだと思います。
高橋幸宏のドラムが好きだ。そして、それを堪能できるのは加藤和彦の作品だったと思い出した。特に「あの頃、マリー・ローランサン」と「パパ・ヘミングウェイ」は、彼が自在にグルーヴやニュアンスを生み出せることがよく分かる素晴らしい録音だ。
高橋幸宏も加藤和彦もいなくなり、彼らの素晴らしい音楽がいよいよこの世に記録されたものと思えなくなってきた。これからも聴くことになるだろう。
#シティポップの基本がこの100枚でわかる!
加藤和彦『ガーディニア』(1978)
ザ・フォーク・クルセイダーズの一員としてデビューし、後にサティスティック・ミカ・バンドを結成、その傍らソロとしても活躍した。
この4枚目のソロアルバムではブラジリアンミュージックを取り入れ、すべて日本国内でレコーディングされた。
間奏のサックスソロが気持ち良いね。
ちなみに、このジャケットはコシノジュンコ宅で撮影されたらしい。
ニューヨークの少し悲しげな街の様子が浮かびます。
矢野顕子さんのバージョンも秀逸です。