Oren Ambarchiの19年作。
ジャケは水平線かと思ったらテニスコートでした。この人はアンビエント的なものも作れるだろうと思ってはいましたが、こんな意識が遠のくほど美しい作品だったなんて。
薄れゆく記憶を辿るようにポロポロと演奏されるピアノの美しさ、というか、ピアノが途方もなく美しく聴こえるように設計された他の諸々の音も全て素晴らしいです。
自由なセッション感を残しつつ、鳴らされた音には必然性が宿っているのが恐ろしい。そんな境地にサラッと至ってそうなのが一層恐ろしい。
Oren Ambarchiの22年作。これは大傑作なので、皆様に聴いてほしいです。
ミニマルテクノを人力化し、各々のプレイヤーの即興も自然に組み込むという、できそうでできないことを平然とやってます。
4部構成で、エレキギター2本による幾何学的なフレーズが絡む1曲目、ドラムが合流し断片的なイメージが現れては消える2曲目、思索的なピアノが美しい3曲目、12弦ギターが縦横無尽に宇宙を織りなす4曲目、と表情を変えながら静かに疾走し続けています。
清流の如きドラムの永続的グルーヴと、極端に音数と音程を制限することで全体をクールに抑制するベースが最高にかっこいいです。ECMっぽい硬質さも好きです。
Oren Ambarchiの16年作。
3部構成に分かれており、パート1がミニマルテクノ、パート2のフォーキーなインタールードを挟み、パート3ではミニマルテクノが徐々に人力化し、上モノのみ壮絶なフリー演奏状態に、そして"Stop"という女性の声により突如終了。この展開を全く自然にやるのが恐ろしいです。
パート1の方向性だけでも十分なのに、そうせずにカオスに突入する男気(=ミュージシャンシップ)に惚れます。
これのライブ盤が輪をかけてかっこいいのでぶっ飛べます。
"Hubris"というとRichard BeirachによるECM名盤と同名ですが、傲慢といった意味だそうです。
Oren Ambarchiというオーストラリアの実験音楽家によるドラマーとのコラボ作品(24年作)。
47分のライブパフォーマンス1発勝負。お互い出方を窺いながら徐々にテンションが張り詰めて、形容不可な爆発に至ります。反復的でありランダムでもあるドラムのタム回しに眩惑されているうちに、Orenのギターやエレクトロニクスに呑まれます。
全く聴きやすくないんですが、本当にジャンルレスなため、幅広いリスナーに刺さる可能性があります。
休日出勤しながらこの人の諸作を聴き漁ってましたが、ヤベー作品しかなく大歓喜です。どの作品もジャケットがセンス◎なのも素晴らしいです。
Kind Regards (2025)
Quixotism (2014)
Panama / Suez (2018)
KAANAL (2022)
Weavings 2 (2023)
Sagittarian Domain (2012)
ジム・オルークらとのセッション。
灰野節が堪能できるアルバム
ギターのみを使った特殊な作風で知られていたアンバーチが、この曲ではドラムやオルガン、ピアノ等を大胆に導入。まさにジャケット通りの美しさ。数年前にもアナログで再発されてる人気作です。