Ihatov_1416
イートハブ1416
UKロック、ボサノヴァ好きだが雑食。最近はjazzばかり聴いている。
竹内アンナの2年ぶりアルバム。竹内アンナらしい疾走感あるポップサウンドは新鮮。
タイアップソング増えてきて、世間への認知度も高まっていってそうでなにより。
竹内アンナならではの個性的なメロディラインは唯一無二で癖になる。都会的に洗練されたシティポップならぬアーバンポップか。
WILD & FREEなどはロックっぽさも相まって、らしくもあり、新境地って感じで好きです。
ジャック・アントノフがブリーチャーズとして約3年振りの新アルバムをリリース。テイラー・スウィフト、ラナ・デル・レイ、ザ・1975、ロード、セイント・ヴィンセント、フローレンス・アンド・ザ・マシーン等の作品をプロデュースした敏腕アーティスト。どこか懐かしさを感じるジャケットは音を聴くとふと気が付く。ブルース・スプリングティーンへのオマージュかと。アメリカーノを彷彿させる伝統的な音楽に、疾走感あるサウンド。令和の「BORN IN THE USA」!テイラー・スウィフト、ラナ・デル・レイのプロデューサーのバンドがこんな音楽を奏でるとはな、懐の大きさが計り知れない。もちろん名作です。
R&Bの王者Usherの9枚目のアルバム。スーパーボウルLVIIのハーフタイムでのパフォーマンスも記憶に新しいUsherの新作。ソロアルバムとしては2016年以降のリリース。
先行シングルでリリースされた「Good Good」も好評。個人的な推し曲は、ビリージョエルの「アップタウンガール」をサンプリングした「A-Town Girl」。クール。
宇多田ヒカルの25周年を記念したオールタイムベストアルバム。今にして思うと宇多田ヒカルのデビューは衝撃的だった。J-POPと掛け合わせたようななんちゃってR&Bしかなかった日本の音楽シーンにまんまアメリカのバイブスを取り込んだ、日本的な要素の少ないR&Bを歌った最初のアーティストだろう。あえて言えばナッシュヴィルなどのブラック音楽に近かったのは坂本九か。坂本九はブラック音楽だった。その衝撃を飾った「Automatic 」は25年経った今でも衝撃的だったなーってあの時の感覚を思い出す。TLCやディスチャ、ジャネット、あの当時のアメリカの雰囲気を日本に持ってきただけで偉大。
REVIEW
J Dillaが死亡する3日前に発表されたHIPHOPの歴史的名盤「Donuts」。天才が死ぬ直前に発表した作品だけあって凄まじいものがある。個人的には「Don't Cry」や「U-Love」に魅力を感じてしまうが、StonesThrowレーベルに共通するダウナーなJAZZサウンドの取り入れ方、ピーナッツバターウルフの系譜を感じる。淡麗かつダウナーなサウンドはまさにStonesThrow イズムであり、MADLIBと同じくらいにそれを体現させていたJ Dillaの早すぎる死は音楽シーンにとって悲しすぎる。この名盤「Donuts」は永遠に生き続けてほしい。
T-ボズ、チリ、そしてレフト・アイの3人からなる伝説のガールズR&Bグループのデビューアルバム。つい最近、奇跡の来日公演をしていたみたいなので久しぶりに聴いてみた。「クリープ」、「ウォーターフォールズ」といった大ヒットソングは、間違いなくクラシック。このアルバムから30年も時間が経っていることに驚く。今聞いても古臭さを感じない洗練されたサウンド。TLCはやっぱりすごかった。
日本のHIPHOPの金字塔作品。いまだに繰り返し聴いてしまう。中毒性の高いトラックに世相をぶったぎる皮肉たっぷりのリリックは発売から四半世紀を経ていてもいまなおリアルに鳴り響く。全ての曲がすばらしいので、全日本人必聴の名作。神作すぎて言葉にしたくない。
Vector Omegaが全曲のプロデュース、ギタリストにCapital、ベーシストにMr. Buckner、ターンテーブリストのDJ NOZAWA(rest in peace)が制作に参加。
1965 年 6 月に録音され、1966 年にリリースされたジョン・コルトレーンのアルバム。
このアルバムはコルトレーンの作品の分岐点と考えられています。この作品以前は、伝統的な構造で演奏されており、この作品以降はフリージャズの色合いが強くなっていきます。
至る所で細野さんも一緒に歌っていたりするので、細野マニアは必聴の作品。作品としては、はっぴいえんどに近い、牧歌的なサウンドが多い。小坂忠の歌声も素晴らしい。でもなんといっても「ありがとう」が歌詞が素敵。ありがとう、きみのきまぐれに、でたらめに、嘘っぱちに、薄笑いに、忠告にありがとうって、もう絶対に嫌味いわれていてそれでも「ありがとう」と返す。だから大地にように受け入れる「振り」するのよ。もう日本社会に対する壮絶な皮肉ソング。日本人がホスピリティが高いわけないじゃん。お客様は神様ですということにして、労働者を奴隷のように扱っているだけ。日本人はいじめ大好きスパイト民族。それでも受け入れるしかない
コルトレーンの代表作のひとつ。やはりリードトラックの「Giant Steps」は素晴らしいの一言に尽きる。ちょうどマイルス・デイヴィスの「カインド・オブ・ブルー」に参加していた時期の収録だったらしい。なんとなくだけの近しい感じがする。マイルスの熱がこの作品にも残っているような。複雑に変化するコード進行と、ハイテンポな音数。まさにコルトレーンならではの演奏に思わず陶酔してしまう。なんという技術と説得力。唯一無二のサックス。
元ソニック・ユースのメンバーでありビジュアル・アーティストのキム・ゴードンが、セカンド・ソロ・アルバム。音楽的には、ニューウェイブに近いのかな?ヨーロッパのファッションショーのBGMで流れていそうな、洗練された洒脱な音楽だった。現代音楽にも近しいのかもしれない。やはり陳腐な言い方なのだが「オシャレ」なのだ。なにもかもが。ビジュアルが先にあったうえでの音楽って気がする。まず先に風景が見える・・・音楽。やっぱ、この人はセンスの塊だわ。
これまでにグラミー賞を9度受賞しているNorah Jonesの9枚目となるオリジナルアルバム。今作に収録されている12曲は、コロナ禍以降のポジティブな空気感を醸し出している。ファーストシングルになった「Running」、続いてシングルカットされた「Staring at the Wall」もNorah Jonesならではの空気感とメロディに彩られている。ダウンホームかつアーバンなサウンドでありながらも、温かみを感じさせてくれる。ただの懐メロにならない、Norah Jonesならではの音。やはり、夜のお酒のお供に最高に合うのである。
The Stone Roses のギタリスト、ジョン・スクワイアとOASISのリアムとのコラボレーション作品。
これはThe StoneRosesを青春にしていた世代には感涙もののコラボレーションでしょう。画家になってしまったりしたが、ジョニー・マーに続く最後のギターヒーローのジョン・スクワイアの最新が聴けるのが嬉しい。ローゼスっぽいメロディの曲もあるし、イアン・ブラウンと違って力強いヴォーカルのリアムバージョンも斬新に聞こえる。これはUKロックファン必聴の作品でしょう。このコラボレーションってだけで嬉しい。もうとにかく「聴け」としか言えない。
Alabama ShakesのフロントマンBrittany Howardのセカンドアルバム。前作「Jaime」はグラミー賞の5部門にノミネートされ、話題になった。今作は、コロナ禍やロシア・ウクライナ紛争、パレスチナ問題の最中に作成された作品で、「WHAT NOW? (次はどうなるんだ?)」というタイトルになっている。ブルース、ジャズ、ファンク、ハウスなどクロスオーバーなジャンルでも、似合ってしまうBrittany Howardの歌声は圧巻。昔のR&Bっぽくありながらも現在の音楽になっている。
サブスクで日本人のヒットチャートを聴いていたら、あまりのメロディの酷さとサウンドの拙さに吐き気がした。レベル低すぎだろ。こんな音楽がチャート上位って。まともに聴けるの星野源ぐらいで、あとはゴキブリみたいなメロディとサウンドだった。オアシスきいたら、やっぱノエルはメロディかけるわ。でもガキくせーわって思った。で、テイラー・スウィフトきいたら、ガキくさくない洗練されてるーって思った。
そこで、どんだけ日本の音楽業界って底辺なの?って思った。メロディかける人いた?って思ったら、いました!フリッパーズギター!(はっぴいえんど関連はJ-POPじゃないので除外。大滝詠一、細野晴臣、坂本龍一は世界レベル)。
スコットランド出身のアーティスト Lauren Collierのデビューアルバム。非常にトラディショナルな作品で、伝統的かつ民族的でありつつも、若い感性が内向きになっているスピリチュアルな音像となっている。今作品は Lauren Collierが世界中から集めた曲や歌を集めた作品とのこと。
リリースにあたりクラウドファウンディングで集金したというのだから、今後は個人がパトロンを見つけていくという感じになっていくのかもしれない。Kouman Nou Ye。
グリーンディの4年ぶりとなる通算14枚目のスタジオ・アルバム。1987年に結成なのでデビュー37年目になるのかと思うと、少し信じられない。グリーンデイはいつだってパンク大好き少年のイメージでしかない。やはりメジャーデビューアルバム「ドゥーキー」の印象が強い。
シングルカットされた「The American Dream is Killing Me」。アメリカンドリームが私を殺しているというのはアメリカの分断を表した曲なんだろう。政治的なことを言ってこそパンクロック。ビリーはずっとパンク少年のままでいてほしい。
本作2曲は10年ほど前に筒美京平が制作し、 橋本淳に託された作品。あの筒美京平の遺作を橋本淳が作詞したというだけで筒美京平ファンは、「はわー、はわわわわー!!(言語知能崩壊)」である。それだけ筒美京平という作曲家は頭抜けていた。いい意味でも悪い意味でもランキング至上主義で1位でなければ意味がないというまで、日本の大衆に迎合し切った音楽は、世界とはまったく異なるジャンルを作り出した。歌謡曲である。そんな筒美京平の遺作「アーティスト」、「ホットな地球よ」を平山みきと野宮真貴が歌うのだから、必聴でしょう。
野宮真貴のライブ音源も収録されており、「真夏の出来事」の珠玉っぷりはすごい。
声優、楠木ともりの1stフルアルバム「PRESENCE (存在)」。もうひとつのデビュー作ABSENCE(不在)はロック調の楽曲が多いように思えるが、PRESENCE (存在)は聴かせる曲が多いように思う。アカトキやタルヒも素晴らしいポップソング。そして当たり前のように作詞作曲がご本人。声優じゃなくアーティストとして売り出すべきだったのでは?と思わずにいられない。
楠木ともりに関しては、アーティストが声優を兼業している、と思っていた方がいい。本業はシンガーソングライターです。どう考えても声優もすごいが、それでも音楽の方に才能が溢れている。
声優、楠木ともりの1stフルアルバム「ABSENCE (不在)」。声優としても活躍していながら、音楽チャートにもリリースのたびにランクインをし続けている。楠木ともりは自分で作詞作曲をしているシンガーソングライターの一面もある。というか、本質は声優ではなくシンガーソングライターのような気がする。
デビューアルバムなのに2枚同時発売、なのに2枚組ではなく別々で発売。これは音楽家としての自信の表れではないだろうか。デビュー曲「Forced Shutdown」はデビュー曲なのに自分で作詞作曲でチャートランクイン。こんな声優は他にいない。
REVIEW
新渋谷系ってカテゴライズしていいかどうかはわからないが、andymori のリーダーだった小山田壮平のソロアルバム2作目。ダウナー系なポップサウンドが、ペイブメント大好きな私には刺さりまくる。
メロディもギターポップなのにオシャレな感じ、あと苗字が小山田。ってことで新渋谷系認定。「恋はマーブルの海へ」はパーフリでもスパイラルでもなくホフディランって感じ。
UKのライブシーンから出てきた5人組女性ロックバンド、The Last Dinner Party。これは久方ぶりの大物感が漂うロックバンドだと思う。2023年のBoy Geniusといい、音楽シーンは女性が元気いい。
2022年のローリングストーンズの前座で注目を浴びてきた、ライブ出身なのも好感触。そして音楽がいい。「Nothing Matters」はMVでも注目を浴びた作品でかなりよいのだが、私の一推しは「CaesarOnaTV Screen」。このファーストアルバムに収録されている曲はどれもいいので、聴いてほしい。
UKのライブシーンから出てきた5人組女性ロックバンド、The Last Dinner Party。これは久方ぶりの大物感が漂うロックバンドだと思う。2023年のBoy Geniusといい、音楽シーンは女性が元気いい。
2022年のローリングストーンズの前座で注目を浴びてきた、ライブ出身なのも好感触。そして音楽がいい。「Nothing Matters」はMVでも注目を浴びた作品でかなりよいのだが、私の一推しは「CaesarOnaTV Screen」。このファーストアルバムに収録されている曲はどれもいいので、聴いてほしい。おそらくブリッドアワードで新人賞関連のアワードを独占する気がする。
Corinne Bailey Raeの7年ぶりとなる復帰作。ネオソウル、HIPHOP、パンク、プログレ、R&B、ジャズなどクロスオーバーなサウンドが収録されている。
ビョークを彷彿させるエレクトロな「Put It Down」、大人の色気が漂う「He Will Follow You With His Eyes」もいいんだけど、ニューヨークパンク全開な「New York Transit Queen」が個人的に最高すぎる。ライブで観客がヘドバンさせられるのが容易に想像できる。
マルチクリエイターDAOKOを中心に実力派をそろえたスーパーバンドQUBITのアルバム。LITTLE CREATURESのベーシストでありプロデューサーとしても活躍する鈴木正人、相対性理論、TESTSETの永井聖一、網守将平、大井一彌がメンバー。
「QUBIT」は量子力学における最小単位が由来。このネーミングセンスだと相対性理論の永井聖一がメインコンポーザーなのかな?
欧米では、クリエイター同士があつまって一時的なスーパーバンドを組み風潮が最近は増えている。なんてことはない。JAZZの世界では当たり前のことだった。
Mr. Sonicはシンプルなリズムとメロディが力強くてお気に入り。
LEO MIDDEA 5枚目のアルバム。MPBらしいトロピカリズムなポップに、ソウルフルを注入したような作品。
カエターノ・ヴェローゾの系譜を踏まえつつ、現代風にアレンジしているので、昔からのブラジル音楽ファンにもおすすめできる。太陽の国ブラジルならではの陽気なサウンド、太陽と風、そして青空。そしてそれが失われていくサウダージ。それこそがブラジル音楽の醍醐味。
ジョン・コルトレーン晩年の怪作といっていいだろう。「ジャイアント・ステップス」「至上の愛」ほど分かりやすく、かつ素晴らしくはないかもしれないが、ジョン・コルトレーンのスピリチュアルな一面が最も濃く反映されていている作品。
曲名のトラック名は「マーズ(火星)」「ヴィーナス(金星)」「ジュピター(木星)「サターン(土星)」と宇宙をモチーフにしている。これは、ジョン・コルトレーンが占星術に深く関心があったということなのかもしれない。ただ、私は時折、エクスプロージョンするコルトレーンの激しいサックスがまるで宇宙を生み出したビッグバンのような、生命のよりもっと深い根源の誕生を感じさせてくれる。
マイルス・デイヴィスのセカンド・グレート・クインテットによる4枚目のアルバム『ネフェルティティ』。
デイヴィスの最後のフルアコースティックアルバム。
この作品の次のアルバム『マイルズ・イン・ザ・スカイ』から、デイヴィスは電気楽器の実験を始め、電気時代の幕開けを告げるので、分水嶺ともいうべき作品。
全体的に都会的なダウンビート、エモーショナルなサウンドと醸し出される雰囲気は大都会のバーでバックミュージックでかかっていてほしい。
この作品は「Birth of Cool」「Kind Of Blue」につぐJAZZにおいて重要な作品であり、デイヴィスのビパップサウンドの完成形。
2023年の世界の音楽シーンを席巻したK-POPグループは間違いなくNewJeansだろう。洗練されたモダンなサウンドは、シャープでいてなおかつクールなサウンド。しかも踊りがキレキレである。このダンスをみたら日本のアイドルはおばあちゃんの盆踊りである。K-POPが世界で人気が出るのも納得である。英語の発音も日本人のアーティストなんかよりずっと綺麗で聴きやすい。今作は冬をイメージしたリミックス作品。
聴いていて思うのが、昨今アメリカのトレンドだけじゃなく、カントリーやブルーグラスなどの古典にも精通していると思われる構成だ。ただレベルが違うほどにNewJeansは世界レベルと言いたいだけです。
アントニオ・カルロス・ジョビン、バーデン・パウエル、ヴィニシウス・ヂ・モラエスらとも交友を深めたアルゼンチンのギタリスト=アグスティン・ペレイラ・ルセナの1970年発表のファースト・アルバム。このアルバムは本当に美しい。哀愁が漂うギターの音色はまさに哀愁(サウダージ)。ギターが歌っているとはまさにこのこと。個人的にはトムジョビン、ジョアン・ジルベルトと同じくらいに評価されてほしい。吟遊詩人とは彼のことでしょう。