高橋徹也の99年お蔵入り音源集(14年リリース)。
1年で2枚の傑作を残して奔放に拡張した大作へ、という流れはサニーデイの"24時"と被ります。
前作までの病的な切迫感は憑き物が落ちたように消えてます。楽曲のクオリティは相変わらず高く、四方八方なアプローチにワクワクするものの、その散漫さにメーカーが頭を抱える様子も目に浮かびます。本作の半数がゼロ年代の3作に収録。後に粒揃いの作品に結実したと言えます。
最も奇妙な聴感をもたらすのがこの曲。ありふれた1日を求める男の姿は前作を若干引きずっているものの、自らの空虚な惨状を歌う姿は余裕が感じられて優雅。掴み所のない気怠さが余韻として残ります。