Caetano Velosoの72年作。ブラジルだと彼の最高傑作と言われることも多いそうですが、日本だとあまり聞かないように感じます。
初期のサイケ感と後のSSW的な作品群の過渡期ともいえますが、良いとこ取り感があります。シンプルな音がかっこいいし、曲ごとのリズムの多彩さも魅力です。
とりわけ亡命時代の孤独を歌ったであろうこの曲は、悲痛さを遥かに超えたパンクな叫びにも聴こえます。"Show me from behind the wall"と繰り返す彼の声の絶望的な色気が半端ないです。
彼の苦境と音楽表現が見事に融合したソリッドな本作を聴くと、近年のは甘ったるいと感じるのかもしれません。
Moreno Velosoの新作。実に10年振りとのこと。父Caetano Velosoに比べると少しマイルドな歌声に和みます。(Caetanoの歌に時々感じられる芝居がかった抑揚がないイメージです)
尖った音と得意のメロウさを上手く織り交ぜた心地よくも刺激的な作品です。この曲ではVeloso一族によるリラックスしたサンバが聴けます。ブラジルではファミリーでの共演がごく自然に行われてるのが素敵ですよね。
Joaõ Gilbertoの81年作。先日刊行された"ジョアン・ジルベルト読本"を読みながら色々聴いてます。断片的にしか聴いていないためゆっくり理解を深めていきたいです。素晴らしい本なのでおすすめです。
冒頭を飾るこの有名曲は、これ以上のバージョンがあるのでしょうか。Joaõのギターと歌が核にありつつも気品に満ちたプラスαのアレンジが最早天上的なクオリティ。Caetano VelosoとGilberto Gilのボーカルも加わりユニゾンの深みまで付いてきてます。リラックスしつつも緩むことなく軽やかなリズムが続いていく…永遠に続いてほしい6分半です。
Caetano Velosoの97年作。代表作なのに暫く聴いてませんでした。彼の作品でも最高峰の1つ。
リズムの躍動感と美しいメロディと歌声。難解な詞と随所の挑戦的なアレンジがあっても圧倒的な包容力を感じる全体の完成度…贅沢過ぎます…(失禁)
特に攻めているのがこの表題曲で、まさに書物の迷宮のようなサイケデリックなアレンジが、"詩句こそが幾多もの世界をこの世に投じることができる"というキラーフレーズと共に冴え渡っています。
リズムの洪水の中でも歌が明瞭に聴こえるのが素晴らしく、彼の歌もまたリズムを豊穣なものにしています。一緒に歌えるともっと楽しくなるのかも。
Caetano Velosoの82年作。Caetano史上最もイケメンなジャケであり、弾き語りを除けば最も聴きやすい作品でもあります。アーティスト気質な彼にとっては珍しい作品だと思います。
繊細で洒脱な演奏は地球の裏側のシティポップのようであり、随所で挟まれるシンプルな伴奏の曲も艷やかです。
Joao Donatoとの共作であるこのラストは、壮麗なオーケストラと言葉少ない歌の相乗効果が美しさを引き立てまくってます。夕日の光で目に映るもの全ての輪郭が溶け合っているような神秘性を感じます。
当時40歳、円熟を迎えつつもまだまだ軽やかです。しかし、流石に本作からこの先の進化を見通すのは難しいですね。
この曲はフランスのシャルル・トレネが作詞作曲した楽曲がオリジナルで、シャンソンのクラシック/ジャズのスタンダードとして歌い継がれている名曲。ヴェローゾ版は、ベルリン映画祭でプレミア上映された、Christine Angot監督の映画『Une Famille』のサウンドトラックに収録されています
Caetano Velosoというブラジルの化け物ご老人の現況ですが、既に今年に入って2曲客演しており、ますます元気なようです。若い人達とやってるのがいいですね。若い人もこの人の声を存分に使い倒してほしいです。
Os Garotinというグループは全く知りませんが、シティポップ的なきらびやかで軽い曲調と、サビの気心知れたアットホームなユニゾンが非常に合ってます。レトロなダサジャケも良いです。
自作プレイリストよりいくつか。
いまは聴けなさそう。
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Caetano Veloso著「熱帯の真実」をついに読了できたので、彼の青年期(トロピカーリア期)の終末となった、キャリア屈指の迷作から。
本作を聴き通すのはだいぶ苦痛だが、ラジカルさが刺さる瞬間もあり、この曲はシンプルにかっこいい。本を読み、本作を区切りとして、彼がプロフェッショナルな音楽家・シンガーとなったことが分かった。
本作から現在に至るまでの芸術的成熟は世界的に見ても凄まじいが、本作までに見られる生々しいcaetanoの姿もまた愛おしい。
自宅の音楽棚を聴き返すその15。caetano velosoはライブ盤も沢山出しているが、これとcirculado、粋な男あたりのライブが個人的な好み。2011年の本作はzii e zie(2009年)のライブ盤。超名曲ireneのライブバージョンが聴けるだけでなく、4人でのロックバンドスタイルでの演奏が素晴らしい。
ロックバンドといえど、ここでの演奏はスタジオ盤同様、かなりミニマルでストイック。それも色気に転じられるcaetanoは無敵である。もちろん盛り上がる名曲も多々あるので退屈せず聴ける。
一昨年のアルバムのライブ盤が出てくれることを心から祈っている。
ブラジリアンラージアンサンブル。この曲のみcaetano velosoが降臨。彼の作品(livro)あたりでも感じる野生と優美さの両立が、ここでも理想的に実現されており、他では得がたい艶やかさがある。オーケストラの演奏は、象の群れの行進のごとき重量感で迫ってくるので、caetanoの歌声がまた一層引き立つ。
Caetano Velosoの2021年リリース作品。なんと10年ぶりの新作ですでに79歳か80歳の作品になる。80歳とは思えないほど艶のある活力のある声で驚くばかりである。トロピカリズムの第一人者であり、そのメロディセンスは衰えることがない。私が最も尊敬しているミュージシャンである。
Caetano Velosoほど優れたポップアーティストはいないだろう。革命家らしい生き様としても、尊敬するしかない。80歳にしてこの歌声、脱帽するしかない。天才という言葉ではぜんぜん足りないほど偉大なアーティスト。最もCaetano Velosoらしい「Sem Samba Nao Da」。
Gal Costaが歌うバージョンがずっと好きだったんだけど、本人がギター一本で歌うこちらが最近の好み。どうしたら太陽の光がこんな素敵な歌に生まれ変わることができるの?
カエターノがなんとNirvanaのカバーをしています。意外とオリジナルに忠実です。結局音楽ってジャンルなんて全然関係なくて、良い曲は良いんですよね。
カエターノと言えば…。
巨匠ペドロ・アルモドバル監督の映画「Talk to Her」でも使用さ!た楽曲。カエターノの切ない歌声とモレレンバウムのチェロが涙を誘います。
日曜日も終わりですね。夏の休日。
フィッシュマンズ映画に備えて読んでいた記事より、メンバーのみんなが理想としていた音、ライブ前のサウンドチェックでは必ずこの曲を流していたらしい。
https://natalie.mu/music/column/434463
SpotifyにはLive ver.しかないのが残念だが、それでも伝わる鋭利なオルタナ感。この音をブラジル音楽のレジェンド2人が、50歳を過ぎてから作ったのだというから驚きだ。たしかに、フィッシュマンズの真顔すぎるオルタナ感と通づる気もする。誰が言ったか忘れたけど、「佐藤くんは若いエネルギーが輝いたというより、最初から老熟していたタイプだった」と聞いたことがある。
カエターノ・ヴェローゾとデヴィッド・バーンのライブアルバム。夏に良い感じ。音楽と一緒に会場のなんともよい雰囲気が伝わってきます。
春にして君を想います。
うん、当時のより、こっちの方が男臭くてよい。
コード進行とメロディが好きです。
あぁ、好きな音色しかない。
なぜかグリニッジ・ヴィレッジを感じます。
ジョアンジルベルトのall of me。こんな気怠い雨の日に。
ブラジルが生んだ至宝 Joao Gilbertoが、同じくブラジルの巨匠Caetano Veloso、Gil Gilbertoと共演し1981年に発表した名盤より。
邦題「ブラジルの水彩画」で親しまれる名曲を、ブラジル音楽の巨匠たちが演じた本作。
落ち着いた爽やかなコーラスと軽やかなギターのハーモニーに、細やかな音色を加えた穏やかなボッサのヴァミュージック。
ブラジル音楽の巨匠たちが共演する最高のアルバム。
お散歩応援ソング①
今日の天気、最高
ブラジルの巨匠Caetano Velosoが1975年に発表した名盤より。
朗らかなギターのアルペジオに、夏風の様に爽やかで落ち着いたヴォーカルが響く、オーガニックなアコースティックミュージック。