須賀敦子の『ユルスナールの靴』の冒頭に「きっちり足に合った靴さえあれば、じぶんはどこまでも歩いていけるはずだ。そう心のどこかで思いつづけ、完璧な靴に出会わなかった不幸をかこちながら、私はこれまで生きてきたような気がする。行きたいところ、行くべきところぜんぶにじぶんが行っていないのは、あるいは行くのをあきらめたのは、すべて、じぶんの足にぴったりな靴をもたなかったせいなのだ、と。」という一節があり、そしてこの曲の歌詞には「サイズの合わない靴で君を守るなんてのは無理な話さ」とある。靴のモチーフはそんなに珍しいものではないかもしれないが、YUKIはきっと『ユルスナールの靴』を読んでいたのだと思う。