思い出すのは電車で実習先へ向かう時間。
あの1年は地獄のような期間だった。
朝5時頃起きて少し離れた実習先へ向かう。
街から遠ざかる電車には、オールナイトしていた若者が乗り込むことが多い。
手の甲にクラブハウスのスタンプを押しているのが見えた。
街で遊んで田舎に帰る若者、嫌悪感を抱いた。
そんなものを見たくないから早く東京に行きたいと強く願った。
何が楽しくて笑っているのか、何が楽しくて街へ出てきているのか、わからなかったから悲しかった。
何もない此処と違って東京には何かあると思ってたあの頃。
東京には何もかもあったけど、何もなかったのは私の心だって気付いた。