電車に乗っていた。通勤時間だから、停車するたびに人が出たり入ったりした。満員だった。電車が乗換駅に停車すると、Kindleの電源を切り、鞄にしまってホームに出た。エスカレータへ向かった。ポケットからスマートフォンを取りだし、Spotifyを開いた。TAMTAMのジャケットをタップした。乗換案内の『白金高輪でお乗り換えです』と、Doorsのイントロが重なり、僕の耳に入った。遠く去っていく汽車が、そのまま泡になって消えていくような、幻想的なサウンド。乗換案内の言葉が音楽の一部になったようで、ちょうど現実と音楽の間にいるようだった。アルバムの一曲目、導入の曲としては、素晴らしいじゃないか!と思った。