Claude Debussy
- #andMusic土曜の朝と日曜の夜の音楽 2018年7月29日日曜の夜(akiko) Alexis Weissenberg『Clair De Lune』
- 出だしのメロディが有名なこの曲。長調でも短調でもなく、直線に進まないようにして、どこか不思議なところへ落ちていく。不思議な女性に妖術をかけられたようで、一度このメロディを聴いてしまうと、モノの聴き方が変わってしまうような気がする。この曲は形をはっきりととらない。形ができそうになるやいなや、その輪郭を溶かしてしまい、また別のものへと変化をしてしまう。共通しているのは、その変化し続ける何かには、光を帯びた線が周りを囲み、何とも綺麗なうっとりとさせるような感覚にさせること。こう書いてみて、印象派って言葉に引っ張られてるや!となるけれど、印象派とも違う。目に入るというよりは、人の思考に近い、というか。
- ドビュッシーは30歳になって精力的に活動するようになり、独自のメロディを生み出していった。面白いのは、教会旋法、ロシアの近代音楽、そして、パリ万博で聴いたジャワの民族音楽など、あらゆるジャンルのものにヒントを得たところ。私生活でも、詩人や画家のグループなど、音楽以外のジャンルと深く関わりがあったとされる。いま主流の表現方法だけではなく、他のジャンルと組み合わせていく。この曲も命名できない複雑さがあるのだけれど、全体としては美しいから不思議だ。たとえば、この曲を聴きおわってみると、長調の曲か短調の曲なのかわからない。調の極端な重力に逆らいながら、調と調の狭間をゆったりと移ろいでいるようだ。
- 1870年代にエジソンが録音技術を発明。20世紀初頭には音の強弱をロール紙に記録するピアノロールが使用され、このアルバムではドビュッシー自身の録音を聴くことができる。まだまだノイズがあること、MaryGardenの歌声が大きいこと、などあって、ドビュッシーのピアノは聞こえづらいものの、流れるような細かい音を聴くと、ピアノの腕前は相当だったように思える。もともとピアニストになることを目指していたようだ。ピアノを前にして前傾になるというよりは、背筋をぴんと伸ばしていそう、と僕は思う。音に自分をのせる、というよりは、できるだけ純粋な音を出す、というような。それにしても、本人が弾いた録音とは、贅沢だ。
- バリケード封鎖した高校の中で、ヘルメットをかぶったまま、坂本がドビュッシーを弾いていた、なんていう噂もありますが、よく覚えていません。もし、そんなことをしたとすれば間違いなく、モテようと思ってのことでしょうね。─ 坂本龍一
- 印象派の中の代表的な、というよりやっぱ教授からの影響が大きい。
- 辻井伸行さんによる Claude Debussyのパスピエ (Passepied) ベルガマスク組曲で月の光に続く第4曲であり終曲 この曲を弾いてる方の左手の動きが好き https://youtu.be/iuDbYF3Acvs?si=xG4r8oQw0FOGsm-y