Claude Debussy,The Budapest Quartet String Quartet in G Minor, Op.10: I. Animé et très décidé for masa98
ドビュッシーは30歳になって精力的に活動するようになり、独自のメロディを生み出していった。面白いのは、教会旋法、ロシアの近代音楽、そして、パリ万博で聴いたジャワの民族音楽など、あらゆるジャンルのものにヒントを得たところ。私生活でも、詩人や画家のグループなど、音楽以外のジャンルと深く関わりがあったとされる。いま主流の表現方法だけではなく、他のジャンルと組み合わせていく。この曲も命名できない複雑さがあるのだけれど、全体としては美しいから不思議だ。たとえば、この曲を聴きおわってみると、長調の曲か短調の曲なのかわからない。調の極端な重力に逆らいながら、調と調の狭間をゆったりと移ろいでいるようだ。