たまに朝の電車に乗ると発見がある。スマホを弄る人より寝ている人の方が多いこと。降りた瞬間にみんなが駆け足になること。緊急事態宣言が街を眠らせていないこと...。
そんなことを考えていると、品のいい紺の制服を着た園児らしき子供二人が向かいの席で聞き馴染みのあるメロディを歌っていた。あれ、と思い聞き耳を立てると、
「なっとう、なっとう、なっとうは〜」
『うっせぇわ』の替え歌だった。元の歌詞より平和で何よりだと思いつつ、続きの歌詞が気になって仕方なかった。何と言っていたのだろう。結局分からずじまいだった。声をかけて聞き出したい衝動すらあったが、それはただの変質者である。