psyborgman
ハセガワユタカ
父親がハウスしか聞かない人で、車の中ではいつも知り合いのDJがMiXしたというカセットテープで音楽を流していた。
唯一たまに流れてくる日本のシンガーは宇多田ヒカルだった。宇多田ヒカルを聞くと小さい頃の旅行で渋滞にハマってるときを思い出す。
当時では最先端であっただろう、今ではクラシカルなパーカスやらエレピやらの音色が妙に溶け込んでて、不思議な感覚になる。
こういう音色が現代の音楽に増えたらいいな。
ゲーム好きの友達が教えてくれた一曲
どこか懐かしいメロディと8bitの音色。
それに2010年台のEDMを融合させてモダンに昇華されたこの曲は少年の心を持っている人たちにこそ聞いてほしい。
お金のない音楽キッズだった中学生の僕は、渋谷まで自転車を走らせてタワレコの3階の試聴機で音楽を聴きあさってた。当時の[champagne]を聞いた僕は、次の日の放課後、家の近くのTSUTAYAでCDを借りた。
3枚のアルバムの中で特に惹かれたのはこの曲で、憧れと希望と諦めと不貞腐れとが混じったような発音や歌詞から初期衝動を感じた。それが中学生の僕には重なって、いつでも[champagne]を聞いてた時期もあった。
川上洋平の2010年代にはなかったロックスター然とした態度も好きだったな。
青葉市子さんによる、ローマの噴水 第一部夜明けのジュリアの谷の噴水のカバー。
自身の声を言葉を伝える手段としてだけでなく、音楽の中の一つの音として捉えるようなボーカルスタイルを全面に出した曲。
クラシックをカバーした邦楽は他にもあるが、歌声でオーケストラを表現するのは珍しい。
石巻で青葉市子さんにお会いする機会があって、いただいたクジラ肉料理とピクルスがとても美味しかった。ピクルスをつくって食べるたびに、穏やかだけど吸い込まれるような魅力を思い出す。
水曜日のカンパネラのケンモチヒデフミさんのソロ楽曲。民族的なパーカスに脳を溶かされるような高音域のリバーブが心地良いビート。上に乗っかるのはジャジーなピアノとベース。作者にこの音をこういう風に使えば聞き手側はこういう情景描写をするだろうと音を試されて、奇しくも脳がそう描写してしまうような曲。
心地の良いマスロック。covetの作品の中でもこのアルバムの音作りはとても好み。後半のSan Holoがfeaturingで入ってくるところからリズムパターンが変わるところ、メインリフが戻ってくるタイミングまでずっと圧巻してしまう。
集中して楽しむマスロックとしても、ながら作業をするときのBGMとしても聴ける、ハイブリッドな一曲。
Holding Absenceがセルフタイトルを付けたアルバムのリードトラック。彼らが一貫して表現しているモノクロームの中でも淡く、もう少しで色がつきそうに感じる。この楽曲はバラードで悲しげな歌詞だが、歌声はパワフルで叙情的で心に訴えかけられる。
メロディも曲構成もとてもキャッチーな曲であるけれど、何度も聴きたくなる。
ガンダムOOの挿入歌。小学生の僕には戦争の物語はあまりにも壮大で残酷で、当時の感覚は鮮明に残っているし、この曲を聞くとそれが蘇る。
Tommy februaryはいい時代のいいボーカリストですね。
高校軽音部の時の僕にはすごく刺激的だった一曲。変拍子をビートの主体にして展開されていく曲を知ったのはこの曲が初めてだったと思う。2番Aメロの後、1番複雑な間奏があるのだけれど、演奏のタイム感が数学的ではないというか、特にギターなんかは荒々しくメインリフを弾き上げているのに曲自体は繊細な構成になっている。今になってもう一度ギターのコピーに挑戦してみようと思う。
夜中に大勢で大洗の海に行った時、今は親友の彼に教えてもらった一曲。fenneszの曲の中で一つの音色だけで曲が完結するのは珍しいと思う。BGMにするにはもったいないアンビエント。