TM NETWORKの「DEVOTION」は、2023年6月にリリースされたアルバム『DEVOTION』の核となる新曲です。
ギターとシンセとリズムが衝突、交錯、混淆して、ロックもEDMも呑み込んだ多層的で高密度のサウンドを構築します。
肉厚で挑発的な音が聴き手に注入するのは、ポップ・ソングらしからぬ体感速度です。振り落とされそうな速度で走る音に食らいつきながら、シームレスな音の展開や歌メロと譜割を操るボーカルを味わいます。
イントロとエンディングで飛び出す♪No No No, No No No♪や♪No No More, No No More♪は、特にキャッチーで格好良い!
「Café de Paris」とは1992~93年頃、ロンドンで小室さんが足を運んでいたクラブです。その名称を冠した「HUMAN SYSTEM -café de paris mix-」は原曲から大きく変わり、エレクトロニック・サウンドで再構成されました。ミックス名にしたのは、ロンドンで体験した音にインスパイアされたことを示しているのかもしれません。
また、オリジナルで吹き込まれたLarry Williamsのサックスが残されています。分厚いエレクトロニック・サウンドのなかで響くその音は、オリジナルよりも存在感が大きくなり、その哀愁が際立ちます。強烈なリズムに包まれながら、輝きを放つ音です。
TM NETWORKの「HUMAN SYSTEM」はメロディの美しさが際立つミディアム・テンポの曲です。歌メロも、ピアノやギターが奏でるメロディも心に残ります。
『キーボード・ランド』1987年12月号で小室さんは「歌のうしろにいくつものメロディが独立して動いていて、それが最後に一緒に出てくる仕掛け」と解説しました。多彩なメロディが重なって層を作り、心地よい空気で僕らを包みます。
また、モーツァルトの「Sonata for Piano No. 11 K 331」が引用されています。小室さんとモーツァルトのメロディがつながり、「HUMAN SYSTEM」の音楽世界を一層豊かにしています。