ポスト・クラシカルと呼ばれる音楽家たちの中で最も好きなのがGoldmundで、アートワークも含めて特に愛聴しているアルバム。
暗闇の中で感情の赴くまま即興的にレコーディングされたというこの作品には、Keith Kenniffの美学と哲学が濃縮されているかのように、親密で生命力に満ちたピアノと微かなノイズが耳に寄り添う。
この曲はアルバム中、唯一即興ではなく作曲・レコーディングされたもので、坂本龍一との共演。
透徹された音響空間の中で、音と音の隙間を慈しむかのように弾かれるピアノの旋律が美しい。
美しさゆえの自己陶酔に陥らず、俯瞰的で醒めた視点が通底しているのがGoldmundならでは。