Devendra Banhartの16年作。私にとって初めてのDevendra体験が本作で、これが良すぎて他はほぼ聴けてません。
この1曲目から隔絶したホワホワした世界に飛ばされます。まるではじめから宇宙に自分しかいないような飄々とした孤独の音。たまに現れる東洋風の胡散臭いフレーズも虚空に消えていきます。
バッドトリップになりかねない音を、素面でも楽しめる塩梅に押し留めているところにポップセンスが光っているように感じます。
同年に出た王舟"Picture"も雰囲気的には少し似ています。
#OPUSOFTHEYEAR2005
Devendra Banhart『Cripple Crow』
ヒューストン生まれベネズエラ育ちの孤高のSSWデヴェンドラ・バンハート。
日本文化に影響を受けており、和の精神は日本人より持ち合わせている気がする。
彼の奏でるフリーフォークを聴くと、どこまでも行けてしまいそうだ。
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Devendra Banhartの新作。前作はアンビエントだったので、純然とした歌ものは4年ぶりです。これがまさかの、シンセを多用した乱暴に言えば"メロウ"な作品になっている。
彼の魅力はこういう音に頼らなくても醸し出せる調子外れなサイケデリックさ(それでいて最高にポップ)だと思っていたので、煮え切らない気持ちがありましたが、何度も聴くとあら不思議、この気持ちよさに抗えない。
彼にしては派手なサウンドの中でもメロディと歌声の美しさは健在。随所でのエレキギターの活躍も意外としっくりきます。ここにリズム面の元来の遊び心がもっと入ってくると益々面白くなってくるはず。ジャケもセクシーだが、音も官能的。
Devendra BanhartとNoah Georgesonによる2021年作。極上のアンビエント・アルバムになってます。おすすめ。
テキサスのSSW Devendra Banhartが2016年にリリースしたアルバムより。
軽快なリズムにサイケデリックな揺らぎや霞みがかったサウンド。
穏やかさが前面に出た、まろやかなアシッドフォーク。
同時期に結構でかくて分厚い画集まで出してて、併せて聴くとよりサイケデリアな世界観を堪能できるアルバムでした。