Devendra Banhartの新作。前作はアンビエントだったので、純然とした歌ものは4年ぶりです。これがまさかの、シンセを多用した乱暴に言えば"メロウ"な作品になっている。
彼の魅力はこういう音に頼らなくても醸し出せる調子外れなサイケデリックさ(それでいて最高にポップ)だと思っていたので、煮え切らない気持ちがありましたが、何度も聴くとあら不思議、この気持ちよさに抗えない。
彼にしては派手なサウンドの中でもメロディと歌声の美しさは健在。随所でのエレキギターの活躍も意外としっくりきます。ここにリズム面の元来の遊び心がもっと入ってくると益々面白くなってくるはず。ジャケもセクシーだが、音も官能的。