よく、公共の場でマナーを破っている人がいるとき、その場に居合わせた人が「やめろ」「静かにしろ」などと命令形で注意をしてトラブルになることがあります。
「マナーを守っている人間は、マナーを守らない人間よりも偉い」という上下関係を念頭に置き、「自分はこの人間よりも上である」と考えているからこそ、命令を発するのでしょう。しかし言われた側としては、見知らぬ相手からいきなり「上下関係」を強いられるのですか反発したくなるでしょう。
見ず知らずの人に何かをしてほしいときは、「指示」や「命令」ではなく「依頼」 「お願い」という形を取るのが普通です。
川添愛『「わかってもらう」ということ』P100