当事者の気持ちを受け止めるにはまず、当事者の世界を理解することが大切だ。
同じ立場に立つことはできないだろうが、この「いま」をどのような世界観で見て、過ごしているのかを受け止める必要がある。
たとえて言えば、同じゲームの中で遊ぶことができるかだ。ゲームは世界観が設定され、その世界のルールの中で遊ぶ。それと同じようにプレイができるのか。
いろんな法制度、自殺防止の仕組み、カウンセリング技術、心理学や精神医学を理解したところで、目の前の人物とともに、同じゲームの中で生きるという視点がなければ、頼られる存在として浮かび上がらないのではないか。
渋井哲也『子どもの自殺はなぜ増え続けているのか』P236