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よく聴くのは広い意味でのポップスです。言葉選びや音への乗せ方、曲調などについて、どうして“それ”を選んだのか、そういうことをじっくり考えるのは好きです。※感動しているときほど断定口調になります。

Yuta Orisaka 揺れる for 753

音楽特番で“日本のラブソング特集”なるものを何度も観たことがありますが、これより好きなラブソングはそれぞれにあるとは思いますが、この曲以上の“日本のラブソング”はあり得ないと思うのです。
愛の概念を近代に輸入した国にあって、あえて太古から変わらぬ愛があるのだとすれば、それはこの曲が歌う心そのものだと思えてならないのです。

MONO NO AWARE LOVE LOVE for 753

「綺麗ごと」だと嘲笑されるうちはまだまだ半端で、素直な心を持ち続け、あらゆる努力を惜しまず、汚れや穢れを取り除こうとする志を貫いて、そうやって作り上げたものは最後、諦めてしまった者たちには決して捉えることのできない、清廉で純潔な、「綺麗さ」そのものになる。
それを例えば恋愛という。

彼らが“若いから”と言いつけて、簡単に無用の長物とみなすそれを、喉から手を出すように欲しがるのだ。この曲が応援歌だ。

AiNA THE END ZOKINGDOG for 753

もし、自分で「私がワンワン吠えたら最高の曲になるかも」と思ったのなら、セルフプロデュース力に脱帽する。

CHIAKI SATO 花曇り for 753

総じて宇多田ヒカル愛な一曲

タイムマシーンはサンプリングによるリスペクトだったけど
これはオリジナルゆえに根本にあるリスペクトが表出している感じ

yonawo,DONGURIZU Rhodes (feat. どんぐりず) for 753

2種類のグルーブ、ちょうど足して2で割るとこの音な気がする。

Monkey Majik A.I. am Human for 753

EDMの作法が感じられるが、しっかりJ-Popとして聴ける曲を
#ドロップのある邦楽
というカテゴリーで少しずつ収集しているのだが、カッコよさの点でこの曲よりも上をまだ知らない。いや、もはやこの曲が最上なのでは。

劇場版サイボーグ009のタイアップ曲として、EDMサウンドを持ち出す直球勝負感。
そして日英織り混ざったリリックとプラント兄弟のハーモナイズは言うまでもなく、コーラス部分として最適に機能する。

いやはやカッコいい。
しかし、この切り取りではドロップが聴けないという…。笑

NTsKi,Le Makeup,Dove On Divination in Sleep for 753

曲名はアリストテレスの著書「夢占いについて」の英題から。

“私をRhinoceros(サイ)と呼んで
Rhinocerosはあなたの夢に住む
私をἈριστοτέλης(アリストテレス)と呼んで
Ἀριστοτέληςはあなたの夢に住む”

聴くほどに不条理なリリックが頭の中で夢遊する。

Yaeji,OHHYUK 29 for 753

電子音楽はあまり詳しくないので、たまにど真ん中に刺さる曲と出会っても、ぐうの音しか出ない。
でも多分この曲やばいでしょ。

OOHYO TENNIS for 753

Apple Musicでは「世界各地で活躍するインディー・ポップのディーバたちと共通する魅力を放ちながら、アジア的な情緒がしみ込んだメロディラインで自分らしさを誇示」していると紹介されているOOHYOの、アルバムとしては最新の2019年作からの一曲。

ここでいう「インディー・ポップのディーバたちと共通する魅力」なるものに共感する。その意味するところは分からないが、彼女たちに通底するものがあると感じられることは確かである。
そして彼女のオリジナリティは、といえば、まさにアジア的な情緒」感だろう。

この紹介文以上に端的な説明は難しいだろうな、と色々考えていたら既にアルバムは後半戦に入っていた。

森 大翔 君の目を見てると for 753

DEENを思い出した。
体の内側から。懐かしく思う気持ちにも似た温かいものが放たれて、外気に溶けていく。

Revolver Wind Song for 753

一聴してすぐに気に入ったギターリフの良さを、「一聴してすぐに気に入ったギターリフ」以外になんと言い表せばいいのか分からない。
遠いところからやってきた風に後ろ髪引かれるような、少し湿度のある風を爪弾いたような。

Akihito Okano,井口理 MELODY (prod.by BREIMEN) for 753

なるほど彼らボーカリスト2人の声は、BREIMEN高木の持つ声をちょうどその中間に据えた関係にあるような印象的を受けた。この曲は岡野昭仁と井口理の曲でありつつ、それと等しくBREIMENの曲のまま響いてくる。

Dominic Fike Vampire for 753

何回聴いても、どうしても冒頭の
“ I only showed up to tell ya”

「青い空漂う」
と空耳してしまう。

ego apartment NEXT 2 U for 753

Apple Musicのマイ・ステーションで聴いていたらこれが流れてきて、最初一瞬「お、トム・ミッシュか。ナイスシャッフル。」って本気で思いました。というか、歌い出してからもツインボーカルの一角Zenの低音がまたトム・ミッシュみが強くて…笑
インタビューではベースとトラック・メイクを担当するDynaが“作曲当時はトム・ミッシュと折坂悠太をよく聴いていた”と語っていて、納得。ツインボーカルな分、展開の幅が効いていて、もちろんオリジナリティも申し分ないです。他の曲も、然り。
僕のように存在に気付いてしまった人がこうしている今もまさに増殖しているでしょう。

SEKAI NO OWARI Habit for 753

作詞におけるデッカちゃん的な要素をあんまり取り上げるのは野暮なのかなとは思ってるんですが、“金だとか運だとか愛だとか、2文字でなんでも片付け過ぎだ”というのはすごく個人的に遭逢でした。
SEKAI NO OWARIは変わったとか、前の方が〜とか言われやすいですが、動的平衡ですね、変わらないために変わり続けてる。根っこの部分はずっと変わってないなとこの曲で改めて感じます。楽しくて良い曲。

Hico the Kid 遠い日々 レクイエム for 753

この曲は、自分にとって音楽の広大さを体感した原点といえるかもしれない。初めて大胆にアレンジされたカバー楽曲を聴いた瞬間、と同時にエレクトロスウィングというどうにも楽しい音楽ジャンルがあることを知った瞬間でもあった。
アルバムとしても割と人気があったようで、同シリーズから2作目も出ている。もちろん、どちらもフィジカルで現在も所有。たまにはCDウォークマンで聴こうかな。

Kenshi Yonezu 感電 for 753

ドラマ主題歌らしく“警察モノ”“バディへの熱い思い”といったモチーフを上手に扱いつつ、それでいてオマージュに童謡を持ち出す遊び心など、ドラマに寄り添い過ぎない絶妙な距離感が見事。
などと思いつつも、ずっと疑問があった。すなわち、「感電」が意味するものとは?
それで昨日ふと思い出した。MIU404には一度だけ感電にまつわる場面が登場する。第3話「分岐点」だ。
もっとも、3話の時点ではまだ主人公2人の信頼関係は出来上がっていないし、この「分岐点」も本来物語上の展開を示唆する意味しかない。
しかし、この一件が2人にとっても「分岐点」となっていたとしたら。彼は脚本から、そこに何かを感じ取っていた?

礼賛 take it easy for 753

タイトルがサビで何度も登場するタイプの曲なのだが、take it easyを“6音”で取るのが新鮮で面白い。
本来なら“4音”で発音される語句だし、往年のイーグルス「Take It Easy」よろしく、メロディとしても「テキリジ〜」の“4音”で発音されることがほとんどだと思うが、「ティクイトイージ」となることで最後の“いーい”の音が「意地」や「日々」と耳触りの良い韻を踏んでいる。

あまりにもwritten by 川谷絵音なRAPパートもサーヤの少しくぐもった声とよく合っている。

Tele バースデイ for 753

一聴した瞬間の衝撃そのままにリサーチを始め、ロキノン4月号での“自身初”のインタビュー記事にたどり着いた。そこでは彼の歌が「見事なまでの王道邦楽ロック」と評されていて、2度目の衝撃を受けた。なぜなら、自分には最初ポップスにしか聴こえなかったし、その上デビュー曲にしてすでにかなり完成されていると思ったから。
中原中也の影響を受けたという彼の言葉との向き合い方は「詩の形式を句読点として残す」という歌詞のスタイルにも出ている。言いたいことが溢れ出る様はたしかにロックだ。
しかし、彼にはポップスの類稀な才能がある、と敢えて言いたくなる。彼の言葉と声にはそういう人を乗せるパワーがあると思う。

Pictoria Vark Wyoming for 753

単に「ワイオミングは地獄だ」と言われたとしても相当気になっていたと思うのだが、ましてや「個人的な地獄、ワイオミング」と歌われてしまったのだから気になって仕方ない。
海外のサイトを当たって、本人のコメントを見つけた。曰く、“ワイオミング、アイオワ、パリ、ニュージャージーの間を行き来しているうちに、どこが家なのか(そして何が家なのか)分からなくなってしまった”らしい。
ワイオミング州という、自分には到底イメージのつかない土地に対する、複雑な郷愁。
初めて聴いたときから、イントロのもの悲しさも、渦巻くギターのダイナミックさも、ワイオミングへの賛歌のように聴こえたのはあながち間違いではなかったようだ。

いちやなぎ 夜間飛行 for 753

第一声「ほらごらん光が見えるだろう」と言われた瞬間から、そこがどこであろうと、昼と夜の別もなく、眼前には一面の闇夜と、そこに瞬く無数の星々が広がる。サン=テグジュペリが描いたような美しさを大人になっても大切なまま胸にしまっておけたら、きっとその気持ちはこういう歌になったりするのだろう。

Amber Mark FOMO for 753

内省的思考を怠らなかったAmber Markのデビューアルバムには、啓発的で重みある言葉が連ねられている。それは痛みの伴う作業であったのだろう、FOMO(fear of missing out)と題されたこの曲では、自身も襲われた「取り残されることへの恐れ」を歌う。
もっとも、最近ではもう一歩進んでJOMO(joy of missing out):「取り残されることの喜び」という言葉も生まれているらしい。
両者は対極にあるとはいえ、どちらもこのコロナ禍で加速した考え方。そうである以上、僕たちも「取り残される」ことの意味について、少しは考えないといけない。

Tempalay Q for 753

ミディアムなテンポ感と“らしさ”全開のサウンドで、まるで酩酊中の頭と心みたいに全部がちぐはぐになって、ぐらつく足元のぎこちなささえ楽しくなるように心地良い。
これは革命後夜祭?

グソクムズ すべからく通り雨 for 753

すべから‐く【須く】
[副]《動詞「す」に推量の助動詞「べし」の付いた「すべし」のク語法から。漢文訓読による語》多くは下に「べし」を伴って、ある事をぜひともしなければならないという気持ちを表す。当然。ぜひとも。「学生は須く学問を本分とすべきである」

[補説] 文化庁が発表した平成22年度「国語に関する世論調査」では、「学生はすべからく勉学に励むべきだ」を、本来の意味とされる「当然、ぜひとも」で使う人が41.2パーセント、本来の意味ではない「すべて、皆」で使う人が38.5パーセントという結果が出ている。
ーーデジタル大辞泉より引用

これは降って然るべき通り雨だ、と思える心模様が良い

Gen Hoshino Nothing for 753

POP VIRUSで、たぶん1番聴いてる。
愛と対峙した瞬間の複雑な感情は、空虚に満たされるとでもいうべき、不存在という1つの確かな存在?

1サビの非常に気持ちいいタイミングにチーチーと配された打ち込みのオープンハイハットが、それっきり二度と同じように響くことがなかったり、Family Song・Hello Songという、メッセージ性の強い有機的な楽曲たちの間に(しかもわざとらしく語尾(ng)を合わせて)並べられていたり。

愛を手に入れたとき、Nothingもまたそこにある?

KEEPON アフター・ザ・ボール for 753

KEEPONくん改め、今年から本名での活動を開始した関口スグヤくんのKEEPON名義での最後の曲。
“明日のことなどいいじゃない”と真夜中の優雅なコーヒータイムを、ラジオやテレビや読書と共に早熟な少年らしく満喫していた数年前とは異なって、分からないこともちゃんと考える、とにかく目を逸らさない、強くならなきゃ、と以前よりも視線を少し先の方にまで向けつつ、以前と変わらぬ歌謡への愛を歌う。

“僕以外、みんな夢の中”だけど、みんなを夢の中より楽しい場所へ、ね。
スグヤくん、KEEPON!

碧海祐人,浦上想起 逃げ水踊る for 753

耽美な世界。
今年に入ってから再燃して、再生回数のトップを独走している。
碧海くんと浦上くんの現代音楽にも通ずる実験的探究心は、ポップスの枠の中で影響し合って、この曲で交差して、そしてこの先も共鳴していくのだろうな、と思わず感慨に耽ってしまうドラマチックな3:33!

adieu 旅立ち for 753

 曲は、“旅”という言葉の持つ広大なイメージが存分に活かされて、朝日を浴びるような朗らかさと共に始まる。汚れた雲もなんのその、彼女のモラトリアムは期待や希望の光に満ち満ちている。
 が、2番からは少しずつトーンが落ちていき、薄らと陰りが見え始める。そして、終いには儚くてちっぽけな日暮れを迎える。そんな私はパリの白い虎。小さな素朴な好奇心…。あれ、1番ではたしか、私は川を流れていて、虎は台所にいて…。私は虎?虎は私…?
 そう、これは現実世界のアドベンチャーなんかではなく、密やかな脳内アバンチュールなのだ。

Måneskin ZITTI E BUONI for 753

 ローマ出身のロック・バンド。
 2018年のアルバムが自身初の全伊1位に、去年出したこの『テアトロ・ディーラ VOL.I』も再び全伊1位になってユーロビジョン・ソング・コンテストも優勝…!これが欧州最大の音楽の祭典だと全然知らなかった、どうも欧州のシーンに疎くていけない。
 ロックは普段あんまり聴かないし、ギター・ベース・ドラムのみのシンプルな、いわゆるロックバンドのセットなのに、彼らのはほんとにカッコいいと思った。
 イタリア語の発声や音の捉え方とかがロックに合ってるのかな?綺麗にハマったバースを聴いたときみたいにボーカルの声がスルスルと心地よく流れていく。ボーカルの声もギターの音も綺麗

Vaundy 恋風邪にのせて for 753

曲の冒頭はたしかに山下達郎を彷彿とさせる。
しかし曲全体に通底するメロドラっぽさ、キラキラさ(イントロやサビ頭などではわざとらしいほどウィンドチャイム?を多用)は1986オメガドライブ(杉山清貴というよりカルロス・トシキ)からDEENやWANDSといったビーイングブームの90年代までの“時代の音”感満載。
それでも今っぽさを感じさせるのは、1つには明確に英語(カタカタ語)が排された歌詞にあるだろうか。ただ、トラックとして今っぽさがどこにあるのかは不勉強ゆえ正直よく分からない。イコライジングの技術的な進歩や、それこそトレンドの影響があるのだろうか。