甘ったるいけど煙たい感じもあるな
Ravyn Lenaeの新作。一昨年の前作や先日のKaytranadaの新作での客演も最高でしたが、ガラッと趣きを変えてきました。
可憐で夢見心地な歌声はそのままですが、ネオソウル的なメロウさや神秘性は後退して、カジュアルな雰囲気に。これはこれで馴染みがよく、前作と甲乙つけがたいです。
ラストのこの曲は、最早ふかふかの布団に浄化される類の心地よさで、聴けば聴くほどに投稿する手が止まってしまいます。
甘ったるい。
甘ったるさが癖になる。
虫歯にお気をつけ下さいまし。
軽トラ灘(Kaytranada)の新作。かなり圧倒的にぐうの音が出ないセンスの良さが今回も冴え渡ってまして、ジャケの通り彼の神々しさが鎮座してます。
シンプルなビートの潔さ…たぶんビートの耳触りに徹底的に拘っているのではないでしょうか。それだけで心臓を鷲掴みにされてしまうと、印象的な上モノのフレーズと、豪華共演陣による歌やラップが、ノーガードで脳天をぶち抜く、そんな具合です。
とりわけ裏声の女性ボーカルによる楽曲群の官能性が危険です。一昨年素晴らしいアルバムを出していたRavyn LenaeをKaytranadaのトラックで聴けるのは、最高過ぎます。(以前投稿した彼女の曲も彼の提供曲でした)
とんでもない作品かもしれない。全編を通じて甘美で、上澄みだけで構築された音楽。「透き通ったR&B」とでも形容できる。本人の声が少しあどけなさを残しつつも相当にセクシーで、この世界の魔力の源泉となっている。
アルバムの流れも素晴らしく、後半のこの曲でまさしくクライマックスを迎える。これまでビートが強くない優しいタッチの曲が続く流れを踏まえると、この曲のハンドクラップは聴き手の脳を撃ち抜く力がある。しかも、この後の曲で聖的な大団円を迎えるのはさらに圧巻。