The High Llamasの今年出た傑作も、トクマルシューゴ同様に8年振りでした。2枚とも先日CDを購入。この最高のジャケがSean O’Hagan本人の作と知れただけでも買った甲斐がありました。Miles Davisの"Sketch of Spain"のパロディっぽいのは何故なのか…
閃きに満ちたマジカルな音でありながら奇跡的に緩い感じ。音にただ浸ることを許される喜びがあります。歌詞も脱力感があって愛らしい。
水は動く
ぼくは動かない
フランス語を喋る
下手くそすぎる
ページを眺める
文字が踊るだけ
目が疲れる
そうやって1日が終わる
誰かはすいすい進んでく
誰もそううまく進まない
The High Llamasの新作。タイトルとジャケだけで年間ベスト級です。"Hey Panda"って地球上で最も和む言葉の1つに違いない。東京ズーネットのYoutubeで上野のパンダを見たくなります。
中身もすごいです。結構ビートが強い曲もあったのが意外でしたが、どうやらブラックミュージックの影響があるとのこと。Steve Lacyあたりとうまく疎通してしまった感じ。それでもHigh Llamasにしか聴こえないレベルまで昇華しています。
安直な音が全くなく、とにかく耳を楽しませることに特化したポップ前衛派に相応しい作品。毎秒ごとの音の閃きをゆっくり咀嚼していきたいですね。
若手のヴォーカルとコラボレーションしている後ろで、おなじみのサウンドがたゆたう。
外雨だけど家にずっと居て良い日に聴きたい
wikipediaにもアヴァン・ポップバンドと記載のある特殊集団High Llamasの98年作。彼らが前衛たる所以は、あらゆる音を駆使して理想のサウンドスケープを提示するその純粋さにあると思う。それを1枚のアルバムとして非常に高い完成度で聴かせてくれる。
"Pet Sounds"の器楽的な面白さをより徹底しており、曲の違いやボーカルの有無はあまり関係ないほどに62分間の音全体を味わう作品。エレクトロニックな音の織り混ぜ具合が絶妙。
そして、素晴らしい作品なのに聴き流し上等なゆるい感じがたまらない。休日にお茶でもすすりながらまったり聴けるし、個人的には入眠音楽としても活躍してもらっている。
ゆったりとした時が流れそうな落ち着くインスト曲。
ロンドンが誇る、通なインストバンドThe High Llamas。
懐かしさや落ち着く印象が強いのも、The Beach Boysに影響を受けているかららしい。
すごく納得感があるなぁ。
またどこか懐かしいテイストのジャケットもGOOD!
そのあまりにもドリーミーで「夏」を喚起させるリゾート・ミュージック的な意味合いから、本作を「21世紀のロンバケ」と勝手に名付けた私。
ビーチ・ボーイズ、大滝詠一ファンは必聴。
ハイ・ラマズのキャリア集大成とも言える極上ポップス。流麗なストリングスに包み込まれたポスト・ロックの代表格と言うべき逸品。ヴォーカルは最小限に留め、ほぼインストゥルメンタルで構成されている辺りがまた粋。
夏に聴きたい曲は数あれど、ビーチ・ボーイズとこのバンドだけは欠かせない。カリフォルニア、ハワイ、沖縄ミュージック等々。そのトロピカルな旋律に思わずウットリしてしまう。遅過ぎた渋谷系という気もしなくはないが…。