まさかのセルフカバー最高
記憶に新しく刻まれるピアノの音。アナログ盤で限定販売されていた小室哲哉のアルバム『JAZZY TOKEN』がストリーミングやダウンロードで聴けるようになりました。エレクトロニック・ミュージックにおける鍵盤の音とは異なる響きに魅了されます。
特に強く印象に残った曲は、アルバムの開幕を告げる「Traffic Jam」です。リフレインするピアノの音に引き込まれました。キャッチーなメロディを生み出すこの音を、ずっと聴いていたい。
小室さんのエッセイによれば、「マドモアゼル・モーツァルト」用の15曲は一週間で書いたとのことです。このミュージカルに関わるうえで必要な制約だと考えたそうな。
自らハードルを高くしがちなのはよく知られています。音楽番組のリハでスタッフに絶賛されると、「本番では違う最高を目指そう」と考える人だからです。
さらに、モーツァルトのメロディと自分のメロディが混ざり合ったとも記しました。その様子は、アルバム『Mademoiselle Mozart』にも見られます。
あやふやな境界線の上で流れるのは、どちらでもあり、どちらでもない、「マドモアゼル・モーツァルト」という世界にだけ存在する音楽です。
音楽座ミュージカルが「マドモアゼル・モーツァルト」を初めて上演したのは1991年。この音楽制作に小室さんが参加し、年末にアルバム『Mademoiselle Mozart』をリリースしました。
「マドモアゼル・モーツァルトのテーマ」をはじめとして、ミュージカルに書き下ろした曲を中心に構成された作品です。9曲のうち6曲で素晴らしいオーケストラの演奏を聴くことができます。オーケストラの音を中心としつつも、ポップスを感じさせる曲やハウス系の音を響かせる曲もあります。
改めてアルバムを聴くとロックやEDMに慣れた耳にはむしろ新鮮であり、新しい気持ちで「マドモアゼル・モーツァルト」の音楽を楽しめます。
当時、日曜のお昼かな?やってたシティーハンターを見ててめっちゃかっこいい!って小さいながらも思った曲
1989年のエレクトロから、2020年代のエレクトロへ。 2021年4月末に、小室哲哉の「RUNNING TO HORIZON -206 Mix-」が配信されました。ソロとして初めてリリースした曲のリミックスです。
206 Mixで強く印象に残った音がピアノです。特に間奏や最後のサビで駆け巡るピアノのフレーズはスリリングで、ライブを彷彿とさせるダイナミックな演奏に魅せられます。
TK music loverとして湧き出すのは、もっと多くの人に届いてほしいという欲です。地平線も水平線も越えて、世界を駆け巡るサウンド。すべてのelectronic music loverに聴いてもらいたい。
当時(90年代初頭)めちゃくちゃ流行った小室哲哉+篠原涼子による大ヒット曲。『劇場版ストII』のエンディングテーマに使用されたことでも話題に。いまに続くアニソンの源流のような雰囲気があってどこを切ってもベタベタ。
耳にこびりつくフレーズ、という意味ではエヴァの主題歌『残酷な天使のテーゼ』と双璧かも知れない。場末のカラオケや風俗店で流れているムードもあり、いま聴くとかなりキツイ。
当時、小室サウンドに嫌悪感を持っていた私は友達が家でglobeの「Departures」を掛けているところを見て「CD止めてくれ…吐き気がする」と告げてさっさとゲームを開始したのを今もはっきりと覚えている。
映画『天と地と』の川中島の戦いで流れるボレロ調のとても勇壮な曲で大好き。
クラムボンのミトさんが推すのもよくわかる。笑
譜面に書いて生のオーケストラでやれば楽なところを、小室哲哉は当時最先端のモンスターシステムだったシンクラヴィアを駆使し、録った生音を一つ一つキーボードの手弾きで重ねに重ねまくって、トラック数は200超え。
残響音の編集にも緻密にこだわり、臨場感を出すためにわざわざ大宮ソニックシティに1000人入れて公開録音し、その人間の空気感までも取り込んだという。
独特の質感のオーケストラや西洋楽器のサンプリングと編集による和楽器のサウンドだったり、なかなか面白いサントラでお気に入り。
シティハンターといえばGet Wildですが、ぼく的にはこっちなんですよね。。。
なにより初めて小室先生の声を聴いた時は衝撃でした。めちゃくちゃクセが強い。
ただこれがやみつきになってくるんですよね。。
これが入っているアルバムは制作期間の短さが、いい意味で統一感を出していると思います。
すごい聴きました。。。。