ワンフレーズ目「暮れる」の歌い出しが暗く、青みがかった物寂しい感じがするけれど、そのまま暗くなるのかと思いきや、次のフレーズ「変わる」で、歌がワントーン明るくなる。ここでぎゅっとひっぱられて、そのまま「全部」「乗せて」「風」「流れ」のアクセントを受け取り、流れにのった低いベースの音が、メロディ全体をまた底上げする。その後もアコースティックギターの音やコーラスが重なって曲が盛り上がっていくのは、風が、風下から風上へと吹き上げるような感じだ。温風という感じはしない。湿気も感じない。ちょうど秋から冬になりかかる乾いた風で、首元から服のすき間に入り込む冷たい西風だ。風はどこから吹き、どこへ行くのか。