彼の儚げなボーカル、ギターとピアノのシンプルでクラシカルなイントロは僕のセピア色となった高校生活を鮮明に色づかせ思い出させた。私の高校は坂の上にあり、その帰り道とても長く急な坂道をただひたすら自転車で友達と下って、他愛もない話をしたかつて日常’’だった’’ことを思い出させた。それは平成の末でこのようなコロナ禍になることもゆめゆめ予想なんて出来なかった。僕は故郷を離れ東京の大学に通っている。確かに東京は’’自由’’かもしれないけれど、’’締め切られたあの窓’’から外を眺めていた時もまた別の自由があったように思えた。私は東京では今日も住宅街の’’細く暗い道’’を通って家に帰る。自由と言い聞かせて。