今年最もエモーショナルな作品は、たぶんこのAnohniのアルバムでした。
性的マイノリティや自然環境(等の被抑圧者全て)が人間の暴力性に曝され続ける現状から眼を逸らすな、という歌詞は心が重くなるのですが、向き合う価値が間違いなくあります。というか益々切実な問題です。
怒りや憎しみを遥かに通り越した悲しみが基調ですが、それでも何重にも蓋をしたはずの激情が底に流れています。未来を生きる世代には希望を持ってほしい(希望を持てる世界にしたい)という切実な願いもあります。
上記の想いがAnohniの歌声とオーガニックなソウルサウンドにより放たれるから、圧倒的な説得力があります。全て引っくるめて唯一無二。