Court and Spark
Spotify
Joni Mitchell Court and Spark for masa98

『Love came to my door With a sleeping roll
And a madman's soul』ー愛が私の扉をたたいた。寝袋と、おかしな魂をもって。もう、これだけで歌詞に引き込まれるのだけれど、歌詞だけではなくメロディもいい。とらえどころがないというか、体の内側を撫でてさすって、待ってという間にどこかへ行っているというか。『He thought for sure I'd seen him』ー彼は私が見ていたと確信していた。私は見ていなかったんだろうね。この曲は愛における、私と彼との行き違いなのか。court and sparkは付き合って弾けるという意味らしい。

Joni Mitchell Court and Spark for Mitk

 冬が近づいてくると聴き返したくなる。紅茶色のジャケットだなあと思いながら、エアコンのないアパートで掛け布団を身体に巻きつけて寒さに震えながら聴いていた四半世紀前のあの初冬が蘇ってくる。

Joni Mitchell Court and Spark for Mitk

 秋になってくると、このアルバムが聴きたくなる。それは私がこのアルバムを初めて聴いた高校生の頃の感覚では、ああこのジャケット紅茶色だな、じゃあ紅茶飲みながら聴こうと思った、という程度の思い出の効果もあるし、ラリー・カールトンやジョー・サンプルらの演奏の抜群さゆえでもある。