久しぶりに現代音楽でも聴くかー、と思ってGavin Bryarsで検索したら、なにこれ。まるでCharles Mingusじゃないか。
Gavin Bryarsの75年作。Obscure Recordsの10枚のうちの1枚目。両面1曲ずつのミニマルな管弦楽作品。Chooningって意外とミニマル作品と相性いいかもしれません。このフレーズが20分続きますって書けるので。
"イエスの血は私を見捨てはしない"という讃美歌のワンフレーズを繰り返します。ホームレスの歌声のループに合わせた伴奏は、ただ生きること自体の尊さを伝えている。信仰を超えた慈愛が、冬場の太陽のように心身をじんわり暖めてくれるので、とても感動的な作品だと思います。
もう一曲(タイタニック号が沈む時に演奏されていた曲を復元する試み)も素晴らしいです。
『タイタニック号の沈没』や『イエスの血は決して私を見捨てたことはない』でお馴染みのGavin Bryarsの初期作品集。
何か起こりそうで最後まで結局何も起こらない、ただただDの音を鳴らすだけの15分。