笹久保伸の39枚目。すでに40枚目も出ており、追いつけてません。コラボが続いてましたが、久々の完全ソロ。
アンデス文化を研究していた彼が、2pacの名前がケチュア語由来であることをインスピレーションに作ったとのこと。その時点で500年単位のバックグラウンドを感じさせますが…音源だけだと想像するしかなく残念。(LPは即完売)
ともあれ、ヒップホップ的なリズムを意識したギター演奏が新鮮です。あえて洗練させず、つんのめった緊張感を残しているところが、ギター職人ではない在り方を示しているはず。溜め息が出る美しい曲も入っており、短いながらも大満足な作品です。
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笹久保伸の38作目。ジャズピアニスト兼ビートメイカーJamael Deanとのコラボ作。毎度聴き込みたいと思うこちらの思いを超えるスピードで驚異的な演奏を記録し続けている。今回は彼のメロウサイドが引き出されています。
ピアノとビートという相手だと、かなり空間を占められてしまうのですが、そこにぶつかり合うというよりは、むしろ背景化するくらい馴染みにいっている。そこでピアノより細やかな旋律、ビートよりささやかなリズムを奏でることで、より流動的な清涼感が生まれていると思います。
本作含め、今年の3作品はそれぞれ趣が異なる傑作です。
秩父のギタリスト笹久保伸の37作目は、ブラジルミナスのドラマーとのデュエット作。前作とうって変わって激しい演奏が繰り広げられるが、激しさや技術をひけらかさない自然さがある。会話をするように演奏を重ねた結果なのかもしれない。
先日cinraにアップされたインタビュー記事が面白く、そこでは、自分の曲でコラボすること、楽譜は使わないこと、秩父の人間であることのアイデンティティ、鉱山の町としての秩父とミナスの共通性etcといった、作品への想像力がより広がる興味深い内容を伺うことができる。
異能のギタリスト笹久保伸の最新作(36作目!)は、クラリネット奏者とのデュエット作。彼はコラボ相手によって変幻自在に化けるが、本作はジャケットのような魂の平安が約束された世界である。しかし、柔和でありつつも、刻一刻と対話により表情を変えていくその演奏には心地よい緊張感がある。本人のギターは毎度すごいにしても、クラリネットがこんなに自在な音を出せるとは思わず驚愕。
秩父を拠点に活動する笹久保伸の2021年作。この曲は日本のMarucoporoporoとのコラボ。アルバムには他にもSam Gendel、Antonio Loureiroらも参加してます。最高。