8yaken

Ken Hachiya

もの書く虫。Chooningを通して様々な音楽に触れるのが楽しいです。

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Kelly Clarkson Because of You for 8yaken

あなたのせいで。繰り返される「Because of you」のフレーズが哀しくて熱い。幼い頃から家庭不和に悩んでいたケリー、そんな自身の体験を基にした曲である……という逸話を後から知るに至り、重みはいや増す。曲に込められた愛憎の内訳でいえば、愛なんて小さじ一杯程度でしかないのかもしれないけれど──そのわずかな甘さが、「あなたのせいで」が「あなたのおかげで」と時たま優しく聴こえるその瞬間が、たまらなく好きだったりする。

Yanawaraba サクラ for 8yaken

花見をした。午前1時、缶コーラをお供に、近所の公園でブランコに揺られながら。

春になるといつも「花見に行きたい」と思うのだけれど、気付いたらいつの間にか散り終えている……というのが毎年恒例のパターンで、今年こそはと3月初頭に決意したものの瞬く間に月末が来てしまった。無情。

というわけで勢いのままに公園へ繰り出したところ、ちらほらと人がいてちょっと驚いた。電灯に沿うように点在する桜、その樹の下にはそれぞれ一人ずつ立っていて、花の舞うなか一様に空を見上げている。夜気がやわらかい。ああ春だ、とようやく思った。

Capcom Sound Team 英雄の証 for 8yaken

自分史上、最も長く遊んだゲーム『モンスターハンター』シリーズ。最初に触れたのは初代PSP版で、当時は高校一年生だった。勉強の合間に、友人たちと遊ぶたびに、繰り返し狩りに出て──結局、2,000時間くらい遊んだ。初めて飛竜を倒した高揚感も、制限時間50分を丸々使ってクエスト失敗した時の虚無感も、今なお忘れがたい。

後続タイトルを都度プレイしつつも、近年はとんとご無沙汰だった。そんなところに、昨年末にアナウンスされたモンハン新作『モンスターハンターライズ』。そうだ体験版をやらねば!と思い出してSwitchを確認したら既に配信終了していた。涙ながらにサントラを聴きつつ、3月末の発売日を待っている。

Avril Lavigne My Happy Ending for 8yaken

失恋ソングしか聴かない、という友人がいた。
「心の準備って必要じゃん?」
告白して砕けようとも、恋人に別れを告げられても、準備さえしておけば耐えられるから、と。

そんな彼がいっとう好きだったのがこの曲だった。「どうせ私のハッピーエンドなんてそんなもんよ」とアヴリルは繰り返す。己に言い聞かせるかのように唄う、その姿がそのまま彼に重なった。

時は流れて、彼が結婚したことを人づてに知った。「心の準備」は今も継続しているのか、はたまた必要なくなったのか──いずれにせよ、彼が幸せでいてくれればいいなと思う。

Kaela Kimura Snowdome for 8yaken

聴くたびに、修学旅行で赴いたスキー場の記憶が蘇る。北海道のニセコ。地元・福岡では味わえない気温の低さ、そして雪景色。晴れ渡る空のもと、白銀のゲレンデには雪の代わりとばかりにこの曲が降っていた。翻って今、自分は福岡よりも雪が降らない(そのくせ妙に底冷えする)東京で、夕飯の買い出しに行くモチベを上げるためにこの曲を聴いている。

GReeeeN 旅立ち for 8yaken

自分の内において、この曲は東京とセットになっている。上京したての頃、ろくに家財も揃っていないアパートの一室で。帰省から東京に戻る電車の中で。延々とこの曲をリピートしていた記憶も、今はもう久しい。ただ、聞き直してみれば今もなお、当時の「上京」に対する不安とそれに勝るとも劣らぬ期待感が脳裏にまさまざと蘇る。

amazarashi 空に歌えば for 8yaken

アニメ『僕のヒーローアカデミア』主題歌。ヒーローアニメのテーマソングに相応しく、力強く開放感のあるメロディーが鼓膜を爽やかに震わせる。個人的にはamazarashiの新境地とも感じており、ここから新たなるファンも生まれることだろう。地平を開拓していく、その動きに期待感は膨らむばかりだ。

amazarashi 無題 for 8yaken

売れない絵描きとその恋人の行く末が叙情たっぷりに唄われる、物語に満ちた一曲。どこか私小説的ですらある。「信じてたこと 正しかった」という終盤のフレーズが哀愁とともに物語としての救いを感じさせる。

BENNIE K オアシス feat. Diggy-MO' (SOUL'd OUT) for 8yaken

青空のもとドライブに繰り出したくなる一曲。コロナ自粛が叫ばれる昨今だからこそ、気分だけでも……という時にお薦め。Google Earthを手元に用意するとなお良し。ちなみに車の運転はここ10年ほどご無沙汰である。

BENNIE K Dreamland for 8yaken

夏。思い出されるのは2000年頃のコカコーラのCM。全国のお茶の間に「BENNIE K」というユニットを知らしめた出世作といえるだろう。この曲を機にBENNIE Kを聴き始めたという人は周囲に多く、僕もまたご多分に漏れずその一人である。爽やかなアップテンポの曲調にはやはりコーラがよく似合う。

Hanako Oku 楔 -くさび- for 8yaken

初めて耳にしたのは『秒速5センチメートル』のMAD動画だった。『秒速』の曲といえば山崎まさよしの『One more time, One more chance』が真っ先に思い浮かぶが、この『楔』もなかなかどうして物語にフィットしており、非常にノスタルジックを感じさせる。“人の心を繋ぎとめるものなど どこにもないと知っているのに”という一節が重く胸に沈む。

Chikako Sawada,澤田知可子 会いたい for 8yaken

父がよくカーステレオで流していた憶えがある。この曲が流れるのは、塾帰りの僕を迎えに来たときなど、言い換えれば母が車内に居ない時だった。それはそうだろう、夫と死別した妻目線の歌であるのだから妻がいる前では流しづらかったに違いない。にわかにしんみりとする車内の空気、そして父の哀愁に満ちた横顔を今でも鮮明に思い出す。

Seiko Matsuda あなたに逢いたくて~Missing You~ for 8yaken

母がよく口ずさんでいた憶えがある。大体は皿洗いや風呂掃除の時だった。決まって父が居ない時、どこからともなく「あなたにあいたくて」と聞こえてくる、そのひとときが幼心にも強く印象に残っている。

Avril Lavigne Sk8er Boi for 8yaken

初めてちゃんと聴いた洋楽ナンバー。というのも、中学の英語の授業でリスニングの教材として用いられたためだった。教師いわく採用理由は「自分が好きなので皆もどうかなって」。ハイテンションなメロディーに魅了された僕は、これを皮切りに洋楽に手を出すようになる。教師の思惑にまんまとはまった、というところである。

神谷明,Kaori Inoue,Yoriko Suzuki,Kazuyo Inui,神谷明応援コーラス だんご3兄弟 for 8yaken

初めてカラオケに行った時に歌った曲。高校1年生の時だったか。持ち歌も何もない状況であったので「誰もが知っていそう」「歌いやすそう」という理由でチョイスした記憶がある。そういうわけで、この曲を聴いて思い出されるのは醤油の香ばしい香りなどではなく、水っぽいコーラの味、そしてソファにうっすら染み付いた煙草の匂いだったりする。