「自分の才能には2兆円の価値がある」と豪語し、「2兆円」という作品(60曲入り)でデビューした東郷清丸の3枚目のアルバム。前作ではお洒落もダサさも併せ呑む極彩色っぽいアレンジがイカしていたが、4年振りの本作はアコギと声のみというシンプルな作風。ということで声と曲の良さがじんわり伝わってくる、ありがたい作品になった。
この曲は、特に美しいメロディと艶っぽい声がキラキラしている。コロナ禍でも人との繋がりとその希望を歌ったような歌詞に思えるけど、どうだろうか。こういう名曲に「はどう県」という何か新しい場のような名前を与えるあたり、彼の才能はやっぱり2兆円に値するはず。