あがた森魚の93年作。CDブックとして出た作品で、谷内六郎さんの絵が実に素晴らしく、あがたさんとは精神的双子といえるぐらいに完璧なコラボ。鈴木惣一朗のエヴリシングプレイによるハンドメイドな演奏も、あがたさんのイメージを柔らかく包んで飛翔させるかけがえの無いものです。
"少年歳時記"の表題のとおり、少年少女の一年をイメージしたカレンダーアルバムで、彼の持つ透明度の高い好奇心旺盛な想像力が縦横無尽に発揮されています。夏休みの空気そのものであるこの曲は指折りの名曲だと思います。
あがた森魚でしか得られない養分が絶対にあると思うので、22世紀まで残したい音楽ですが、若い人に聴かれているのだろうか…