自分の音楽嗜好に不可逆な影響を与える罪作りな作品がいくつかあり、Marcos Valleの必殺的名盤(73年)もその1つ。メロディ、リズム、ハーモニー、音響全てにおいて超一流で、いつまでも未来の音であり続けている作品。兄Paul Sergio Valleによる歌詞も頭が妙に冴え渡るようなクールさ。68~74年の彼の黄金期の中でも一際素晴らしい。
この曲は、メロディの反復の中で各パートの飛び道具たっぷりなプレイがグルーヴを増幅させていく様が見事。フェードアウトしてrepriseする流れが120点。
黄金期の国内盤(01年発売、廉価再発あり)は情報の網羅性が高いので、残っていれば即買いである。