2022年に来日したアイスランドのバンド、シガーロスの10年ぶりとなるアルバム。ドラマーのオーリー・ディラソが脱退し、2012年にバンドを脱退したマルチ・インストゥルメンタリストのキャータン・スヴヴィーンソンが復帰するなどの紆余曲折を経てのリリースである。
やはりキャータンの復帰は大きいように感じる。アンビエント・ポストロックの代名詞でもある彼らのサウンドはわかりきっていたことだが、とても美しい。サウンドがすでにアイスランドの広大で美しい自然を体現させてくれるようだ。とても内省的なのに、全方面に外に向いている。2023年ならではの気候変動への警鐘なども考えさせてくれる。