暑さへの倦怠感からアンビエントしか聴かない日々が続いています。これは北航平の22年作で、程良く清涼感と覚醒をもたらしてくれる作品です。
画家のパウル・クレーの作品にインスパイアされたアルバムであり、表題のこの曲では何かを描いている(書いている?)音が聴こえてくる。創造に対する敬意を表しているようでもあり、リズムを委ねているようにも聴こえる。音楽的には不規則だが、描き手の明確な意思に基づくリズムは不思議に心地よく、シンセの音もあくまでそのリズムを引き立てているかの如く控えめな美しさ。
パウル・クレーという画家は大量に面白い絵を描きまくった人なので、インスパイア元としてすごく納得できます。