あのジム・オルークにも多大なる影響を与えた前衛的フォーク・シンガーのローレン・コナーズの2016年作「lullaby」より一曲。アルバム・タイトル通り、ある種の子守唄のような雰囲気があり寝ながら聴くとスヤスヤ眠れそうなナンバー。
このような耽美的で儚い雰囲気が、実にメロディアスで泣ける秀逸な曲である。この人の場合、毎回金太郎飴みたいなアルバムしか出さないのでその辺がやや食傷気味にも思えるがクセになるとなかなか抜け出せない中毒性がある。そこが凄い。
混迷の21世紀初頭を生き抜く為の「処方箋」とも言える真性のアヴァン・フォーク。幻視者、コナーズの面目躍如と言える屈指の名曲。