Chilly Gonzales Kenaston for azukiog

カナダ出身の鬼才ピアニスト、チリー・ゴンザレスの「Solo Piano II」に収録されている曲。曲名はカナダにある町名から取ったらしい。クラシックでありながら非常にポップでとっつき易いメロディーなので、ロック好きからもウケそうな雰囲気である。同じくカナダ人のピアニスト、グレン・グールドにも近い密室ポップを一人体現しており、私小説的なロマンチシズムをビンビンに感じる。

何やら弾いてる本人は相当、神経質そうなミュージシャンであり「黙ってピアノを弾いてくれ」という異色のドキュメンタリー映画まで作られている。高音と低音が巧みに絡み合う独特の演奏がクセになる、穏やかな春に聴くには最適な一曲。