元々Phewとの共作で「幸福のすみか」というアルバムに収録されていた凄まじくダウナーな曲。歌詞がニヒルで破滅的。山本精一が単独で歌うとそれが一層際立つ。生きたくも死にたくもない人向けのナンバーという気もする…。
山本精一のバンド「羅針盤」のフォーキー路線をさらに突き詰めたような音作りで、そのボソボソと呟くような歌声はまるでボッサ。
最近の坂本慎太郎の曲とも微妙にリンクする冷笑感、虚無感がいまの若者にはフィットするんじゃないかな? ギャースカ喚くだけのロックよりも遥かに謎めいた「深み」を感じさせる。かと言ってサブカル的なポジションとも何か違うし、相当アカデミックな領域の必聴の名曲と言える。