Zと2つの無
マイケル・ナイマンと言えば映画『ピアノ・レッスン』のテーマ曲やピーター・グリナーウェイ監督とのコンビで良く知られている稀代の現代音楽家。
この曲はそんな彼の76年デビュー作で、プロデュースはブライアン・イーノ御大。アルバムタイトルの『Decay Music』を日本語で直訳すると「衰退の音楽」という意味になるらしい。
聴いていると音が研ぎ澄まされていて、無駄がなくミニマルな構成のピアノ曲といった印象。A面では静謐なピアノによる調律が延々と27分も続き、B面では東洋的なお経のような響きがやはり22分も。
透明感のある、どこか崩れたリズムパターンがクセになる名曲だと思う。貴方は段々眠くな〜る。
Michael Nymanの76年作。Obscure Recordsの6枚目。実は音楽評論に"ミニマリズム"という言葉を持ち込んだ張本人らしい。音の減衰に焦点を当てています。
A面のこの曲は、"1-100"のタイトル通り100の和音をゆっくり鳴らすだけの作品。録音時の半分のスピードで再生されており、水の雫が落ちるのを待ちわびるようにただ和音が水面を揺らす様を眺めるだけ。あるいは水面がまた元通り静かになる過程を見るのがメインなのか。ボーナストラックの元のスピードver.では、この瞑想的な静けさが失われているのが不思議です。
B面は独り暗黒ガムランみたいな打楽器もので、こちらは聴き辛い。
映画の内容も相まって
より情熱的に感じる
映画『ピアノレッスン』
ミニマリズムを初めて音楽に取り入れたイギリスの作曲家マイケル・ナイマン氏が手掛けた映画「ピアノ・レッスン」のサントラより。
このCDは去年の4月にPCに取り込んだっきりになっていて借りた理由すらも忘れたが、偶然にもこの曲は
小学生時背の高いクラスメートがよく弾いていたことを覚えていた。それから程なくして転校した為詳しく聞きそびれたままだった曲に再会出来たと思うとなんともし難い思いがある。
19年にもアレンジが公開された程愛されてる悲しげで美しいピアノ。折角だからこの機会に映画も見てみようか。調べる限りそこそこヘビーな内容らしいけど…
同じ曲を1ヶ月前に投稿した時は、まさか1ヶ月後に自分がこの曲を弾いているなんて想像していなかったけれど、やっと半分くらい弾けるようになってきた。
楽器を練習するようになってからは、色んな音楽を聴いたりライブを観るたびに「めちゃくちゃピアノ上手いな!!」とか「リズム早すぎやばすぎー」とか「どれくらい練習したんだろー」とか考えるようになった。どのアーティストも上手い上にその人“らしさ”があって、改めてプロはすごいなあーと思う。
小学校高学年の時まで住んでいた実家でよく流れていた記憶がある。自分はピアノをなぜか頑なに習わなかったけど、もしこれからの人生で弾くようになるなら、この曲を弾けるようになるために始めるだろうなと思う。