レッド・ハウス・ペインターズ解散後、マーク・コズレックが00年代に立ち上げたルーツ・ロック志向のバンドがこれ。ボン・イヴェールやフリート・フォクシーズの先駆け的存在かも知れない。
斬新というよりはむしろ、懐古趣味。往年のニール・ヤングを想起させる泥臭くも激しい演奏が非常に感動的。いわゆる「お洒落感」には乏しいが、サッドコア経由のアメリカーナとしては超一級のものだと感じる。サウンドそのものが重苦しい。
寂しい男の哀愁がヒシヒシと伝わってくる辺りもニール・ヤングに近いんだと思う。その屹立したロンリネスは彼(コズレック)ならではの持ち味。渋味、苦味といった現代ロックが失った全てがこの曲にはある。