Antônio Carlos Jobim Carinhoso for Ihatov_1416

1970年にA&Mレコードからリリースされた、Antônio Carlos Jobimの7枚目のアルバム『Tide』。前作『Wave』の続編という位置付けにされることが多い。当時、人気のアレンジャーだったDeodatoが編曲を担当。Deodatoの編曲は大胆なストリングスを導入することで、楽曲のスケール感を増すことだろう。作品全体は『Wave』に引き続き叙情的で詩的。Claus Ogermanの編曲より大胆なアプローチのように思えるが、それがJobimの持つ静謐な楽曲に新たな一面を加えている。次世代のブラジル音楽を担うであろうDeodatoに編曲を任せたのも、Jobimのセンスの賜物だろう。