イラストレーターのヤギヤスオさんが亡くなったとのことで、私にとってはこのアルバムですね。
交わる男女を原始的な塊としてゴロッと提示しているのがシンプルかつ強烈です。虚飾なく四方八方に情熱を撒き散らす当時の彼らの濃ゆい音とピッタリ合っていて、このアルバムはこのジャケットしかあり得ないのだと改めて思いました。
自宅の音楽棚を聴き返すその18。カーネーションの中でも本作が一番衝撃的だった。90年代初頭のファンキーな名作群(※)の中でも、とりわけポップスマニアとしてのカロリー高めのアレンジと、直枝政広の歌声によってとりわけ異質な作品。毒気が強く、本人たちもその毒にやられてんじゃないかって具合の破れかぶれ感は、たぶんタイミング的な奇跡もあったはず。直枝政広のボーカルは本作から色気も加わり素晴らしい。
※他には岡村靖幸"家庭教師"、ニューエストモデル"ユニバーサルインベーダー"、町田町蔵"腹ふり"あたりが挙げられ、いずれも愛聴盤。無理やりoriginal loveの2ndや小沢健二の1stを加えてもよい。