(続き)ところがメジャーデビューした頃から、なんというか曲全体がそのサビのようになった。丸くなった。「求めてたあいみょんと違うな…」と思う私と裏腹に、知名度はどんどん上がり、曲はどんどん薄く広くなっていった。何が「北千住駅の〜♪」やお前は西宮の女やろ。
まあ要は私がリスナー層から外れただけの話なのだが、下手な例えをするなら路地裏にあるニンニクの効いた豚骨醤油ラーメンの店が駅前に出た途端に普通の醤油ラーメンになったような、そういう感情が今のあいみょんを耳にするたび起こる。何度も通ったのに人気になった途端これかよ、みたいな勝手な被裏切り感情が芽生えてきて無性に苦しくなる私なのでした。