ビル・エヴァンスの曲を初めて聴いたのは、高校入学後間もない頃だったと記憶している。ロック少年だった自分が、ある日ふと思い立って、ジャズのコンピレーションアルバムをレンタルCD店で借りたのが始まりだった。
この曲に出会ったのは、それからしばらく後の話だが、この印象的な、フェンダー・ローズの美しいイントロを初めて聴いた時の、あの耳が蕩けるような感覚が忘れられない。
トリオが絡れながら次第にヒートアップしていく展開は、深夜高速を駆ける、“全く危なげのない危険運転”とでも形容できる、矛盾したイメージを連想させる。
この“半端ない半端さ”を個人的に気に入っていて、SNSでの個人名に拝借している。