もしもこの世で最も魅力的なヴォーカルは❓と訊かれたら、断トツで私はヴァン・モリソンと答える。彼ほどソウルフルでスウィートで品格のある歌声の持ち主は滅多にいないと思う。ジャズ好きからも多分、好意的に受け入れられるであろうブルーアイド・ソウルの代表格。
男臭いのに鼻につかない。白人的な要素と黒人的な要素の融合。いわゆる濁声とは対極にあるスレンダーさを兼ね備えた力強い声なのだ。最近ありがちなナヨナヨしたヴォーカルとも決定的に違うし、総じてバランスが良い歌手だ。
この曲も若干、フォーキー・ソウル的なアプローチが秀逸なラブソングの名曲。都会的で洗練されたザ・バンドみたいな雰囲気が堪らない味わい。