ジム・オルーク+デヴィッド・グラッブスによる最強コンビ【ガスター・デル・ソル】による心染みるアヴァンギャルド・フォークの名曲。控えめな電子音と意表を突くノイズ、透明感溢れるピアノの旋律が夢幻の世界へと誘ってくれる。
とても90年代前半の音楽とは思えない、普遍性を感じさせる凄みがある。全く古びていない。
これより後に出てきたレディオヘッドやモグワイのサウンドの方が古臭く感じさせる辺りがさすが前衛だと認識させれらる。まあ、どっちも好きですけどね。
若い頃に自分の音楽観が完全に別物になっちゃうくらいに影響を受けたのがGastr Del Sol。
最初に聴いたのがTeenbeatからの7"『20 Sogs Less』で、次がDrag Cityからのこれ。どっちもレコードに付けられた“ex-Bastro”というPOPの文言に惹かれての購入だったからその音のあまりの変わりっぷりに最初はひどく戸惑ったのは確かだけど、とにかく新しい何かが目の前で動き出してることははっきりと感じられてすごく興奮した思い出。
この曲のミニマルなピアノにノイズが切り込んでくる辺りとかも何度聴いてもゾクゾクする。25年以上前の作品とは思えない。