DVは暴力が発生した瞬間と、その場の怒りに注目されることが多い。
それゆえ、昨今流行りのアンガーマネジメントに象徴されるように、瞬間的な衝動性をコントロールすることが解決方法のように思われることが多い。
しかし、これらの語りから明らかなように、目に見える暴力はいわば氷山の一角で、そもそも日常生活において葛藤や軋轢が生じていることがほとんどである。
暴力が起こる一瞬だけではなく、そこにいたる日常の問題を同定し変化させていかなければ、解決にはつながらないのだ。
西井 開『転落男性論: 孤立、暴力、ホモソーシャル』P217