ポスト・ロック全盛期に猛威を奮ったガスター・デル・ソルを解散したのち、デヴィッド・グラッブスが一人で作ったまるでボサノヴァのような感触の軽快なナンバー。
日本ではジム・オルークと比較してあまり知名度が無いのが残念だが、その低い声質と簡潔な演奏がどちらかと言えばポップじゃない方のアコギならではの良さを感じさせる。こういう曲は変に装飾しない方が良い。そこが決め手かも。
相方のジム・オルークがキッチュでサブカル臭全開なのに比べ、グラッブスは地味でアートっぽいのが日本でそこまで受けない要因かも知れない。派手さには欠けるが極めて中毒性の高いロックだと思う。しみじみ浸れる軽音楽的な要素もあり秀逸。