映画『ジョゼと虎と魚たち』(2003)の劇伴を担当したくるりによるサウンドトラックのなかの一曲。サントラでこれほど映画の内容と切り離して聴くことができて、役者の演技や映像の空気感を忘れたくない気持ちが後からついてくるような、そんな音楽は稀有だと思っています。そういう意味でこのアルバムはサントラの価値観を変えてくれました。世代的には『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(2000)とか『モーヴァン』(2002)も繰り返し見ていた時期で、それらのサントラもこすりつづけていたのですが、いま20年くらい経ってみて、くるりすごい、、とあらためて思っています。