かつて米国の依存症専門医エドワード・カンツィアンは、「依存症の本質は快感ではなく苦痛であり、人に薬物摂取を学習させる報酬は快感ではなく、苦痛の緩和である」と指摘し、「自己治療仮説」という考え方を提示しました。 依存症は確かに長期的には命を危険にさらしますが、皮肉なことに、短期的には、今いるしんどい場所や状況に踏みとどまり、「死にたいくらいつらい今」を一時的に生き延びるのに役立つことがある、ということです。
松本俊彦,横道誠 - 酒をやめられない文学研究者とタバコをやめられない精神科医が本気で語り明かした依存症の話
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